...部屋は根津界隈を見晴らす二階...
芥川龍之介 「森先生」
...枝折戸の外は三尺ばかりの流れに一枚板の小橋を渡して広い田圃(たんぼ)を見晴らすのである...
伊藤左千夫 「春の潮」
...其所(そこ)へ乗って四方を見晴らす...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...事務員のデスクは往来を見晴らす窓の前に置いてあつた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「古書の呪い」
...河原(かわら)を見晴らす二階の座敷に通り...
近松秋江 「黒髪」
...三十畳を一人で占領しながら海を見晴らす...
寺田寅彦 「嵐」
...登りつめるときれいな芝を植えた斜面から玉川沿いの平野一面を見晴らす事ができた...
寺田寅彦 「写生紀行」
...窓より見晴らす初夏の空あおあおと浅黄繻子(あさぎじゅす)なんどのように光りつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...畑地を見晴らす広い自由な眼界が開けていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...脈々と連なる尾根を見晴らす時...
中井正一 「うつす」
...アルプスと湖水とを見晴らす別荘の書斎にワグナーと芸術を語るマチルデの姿は...
野村胡堂 「楽聖物語」
...国境の山々を見晴らす明るい芝の野原に出るが...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...窓(まど)は湖水を見晴らす露台(ろだい)に向かって開いていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...三つばかり窓があって四方を見晴らす...
山本笑月 「明治世相百話」
...筑紫野を見晴らす大根畠と墓原の間の小径(こみち)の行止まりに...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...墓原越しに見晴らす筑紫野は...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...山陽ホテルの駅前街路を見晴らす豪華な一室に...
夢野久作 「人間レコード」
...見晴らすには何の邪魔物もないだけに...
吉川英治 「新書太閤記」
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