...大きい、靜かな、波のうねりの深い、見晴らしの廣い、重味のある生活は若い者にはとても味はれさうにもない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...愚童君の寺は小さな寺ではあるが、見晴らしのよい、靜かなところで、和尚一人の生活であるから、瞑想、靜觀を妨げる何ものもなかつた...
石川三四郎 「浪」
...四方見晴らしの展望台に出ると...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...静かな大ホテルが庭から海を見晴らしている...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...見晴らしのいい丘の頂に建てられた小屋の中に雑居して...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...一寸見晴らしがよかった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...掛茶屋があるくらいだから見晴らしのいい場所で...
豊島与志雄 「道連」
...その見晴らしの雄大広闊な趣が無類です...
中里介山 「大菩薩峠」
...大見晴らしからながめた小仏の全山は...
中里介山 「大菩薩峠」
...大見晴らしに立って認め得た一点の火を...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう大見晴らしの上に立っていたのにおったまげて...
中里介山 「大菩薩峠」
...その晩矢野公使と一緒に海岸の見晴らしのよい料理屋で晩餐を共にした...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...小梅の百姓地の田圃を見晴らして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...川を見晴らしてゐる医者の家の居間に入つて行つた...
葉山嘉樹 「万福追想」
...ほんとに気が置けなくて……それにまあいつも晴々した見晴らしで御座いますこと……オヤ坊ちゃんおとなしですこと……一寸入(い)らっしゃい...
夢野久作 「鼻の表現」
...その会下山(えげさん)の上でも見晴らしのいい所におかれ...
吉川英治 「私本太平記」
...遠くは城下を見晴らしているし...
吉川英治 「新書太閤記」
...「オオ!佳(い)い見晴らしだこと」だいぶ登って来たので...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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