...其処此処(そこここ)で見掛けた夫人の顰蹙すべき娼婦的媚態(びたい)が妨げをして...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...山の手に黒襟の掛つた着物の人を澤山に見掛けました...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...足駄の爪掛に毛の着いたのを着て居るのは相當見掛けますが...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...きやつ/\乾躁(はしや)ぎ散らしてゐるのを見掛ける事がある...
薄田泣菫 「茶話」
...往来などで見掛けても...
太宰治 「人間失格」
...「見掛けほど住みよいところではございませんわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...銀座通りを馬車で通る赤服の岩谷天狗松平(いわやてんぐまつへい)氏を見掛けた記憶がある...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...舟を泛べるのに便利のよさゝうな家をと思つて見掛けも見憎くゝない三階作りの宿屋へ腰を卸した...
長塚節 「土浦の川口」
...見掛けよりも賢こさうな長兵衞は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――あの怪しい旅の女といふのを見掛けなかつたでせうか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二人の顏を見掛けましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この牛店は開店してまだ間もないと見えて見掛けは至極よかッたが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...必ずわしの方に真っ直ぐ流れ落ちてくるから、空気がゴム管から押し出され、肺は見掛け上、無限動力ポンプのように働く...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...銀行で貴女をお見掛けしましたので...
松本泰 「日蔭の街」
...あの実用にこしらえる甕や壺のような健全なものは見掛けません...
柳宗悦 「民藝四十年」
...つい今まで見掛けたこともないが?」とやがて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...自分の方へ向つて來る彼を見掛けた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...あれほど桜の多い東京にもこの花ばかりは殆んど見掛けなかった様におもう...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??