...花見時の上野に好(よ)く見掛けたホニホロである...
淡島寒月 「梵雲庵漫録」
...第一本当であったらおとよさんは見掛けによらず不埒(ふらち)な女郎(めろ)だ...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...そのなかに蹲踞(しやが)んで珍らしい四つ葉を捜してゐるのを見掛けるだらう...
薄田泣菫 「茶話」
...その後二三ヶ月経つてから彼方此方(あつちこつち)の町でワイルドを見掛けたといふ人がちよい/\あつた...
薄田泣菫 「茶話」
......
関口存男 「移轍(Anakoluth)」
...「見掛けほど住みよいところではございませんわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...浴衣のうへに貸し褞袍を重ねて番傘を翳しながら其處らを退屈さうにぶら/\歩いてゐたりするのを見掛けるが...
近松秋江 「箱根の山々」
...或晩(あるばん)竜子は母と一緒に有楽座(ゆうらくざ)へ長唄(ながうた)研精会の演奏を聞きに行った時廊下の人込(ひとごみ)の中で岸山先生を見掛けた...
永井荷風 「寐顔」
...時々チラと若い女の後ろ姿を見掛けるような気がしたのでした...
野村胡堂 「江戸の火術」
...娘を何處やらで見掛けたさうで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それから一度も姿を見掛けません」「でも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何百人の中で見掛けても間違ひつこはありません」「それは宜いあんばいだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...フト見掛けた人は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今こそ私には私を人間社會に結びつけてくれるたつた一筋の紐だつてありはしない――一片の愛着も希望も私を人間のゐる處に呼んではくれない――私を見掛ける人は...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...顔だけは二三度見掛けた事がある...
松本泰 「秘められたる挿話」
...この時玄関で見掛けた...
森鴎外 「百物語」
...私は昨日この方が小門の前の道をぶらぶら歩いていらっしたのを見掛けましたが...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
...あれほど桜の多い東京にもこの花ばかりは殆んど見掛けなかった様におもう...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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