...見慣れたばら緒の雪駄(せった)が一足のっている...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...けれども亦格別見慣れたことを長江に感謝したい見ものでもなかった...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...見慣れた松や柳の間に...
芥川龍之介 「庭」
...それがわれわれの普段見慣れたものと全く違い...
海野十三 「火葬国風景」
...東京にては見慣れたれど...
大町桂月 「白河の七日」
...これも見慣れた仕着せを脱いでよそ行きの小粋な背広姿であった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...昔風な家ばかりを見慣れた房一にはつい一月前に建てたやうに見えた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...いつも見慣れた景色がかつて見たことのない異様な美しさに輝くような気がした...
寺田寅彦 「自由画稿」
...日常見慣れた現象をただ時間の尺度を変えて見せられただけの事である...
寺田寅彦 「春六題」
...それを見慣れた文字に書き直していたようであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...どれを見ても見慣れた黒髪銅色の人種...
中里介山 「大菩薩峠」
...見慣れた日本の舟の形をしています...
中里介山 「大菩薩峠」
...長い間闘牛を見慣れた人間たちが血を見ても平気でいる心境がよくわかるように思われた...
野上豊一郎 「闘牛」
...見慣れたネオンサインに背中を向けて南座に沿って曲ると...
長谷川伸 「幽霊を見る人を見る」
...何処へ行っても見慣れた狭い街の風景で...
原民喜 「閑人」
...見慣れた家具が複数あった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...併しどれも見慣れた五十銭や二十銭や十銭ではないやうに思はれる...
森鴎外 「金貨」
...見慣れた大将の装いや旗印が見えなくなってごらん...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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