...横穴を見届ける仕事を引受けた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...ひっきょうわれわれ各個人の命が短いために行末までを見届けることができぬからである...
丘浅次郎 「戦争と平和」
...あのライラックや小手毬の花がもう直ぐ咲き揃(そろ)うのを見届けるまでは滞在していられますようにと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...もしも相手が身体を物蔭に隠して頭と手先だけ出してでもいればなかなか容易に正体を見届けることは困難であろうと想像される...
寺田寅彦 「異質触媒作用」
...彼の女の無事なのを見届けるようにしたほどでした...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...見届けることが出来よう...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...勝家の亡後を見届けるに及ぶまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...平岡の本体を見届ける事は些(ちつ)とも出来(でき)なかつた...
夏目漱石 「それから」
...黒子の有る無しを見届けるだけは差し控えた方が得策だろうと判断した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...薄月の光では細かい所作(しょさ)を見届けることが出来なかったが...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...菜穂子が患者の一人として或病棟の二階の一室に収容されるのを見届けると...
堀辰雄 「菜穂子」
...きみの気位と氷が溶けるまで見届ける...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...ただ静かにその男の後を尾(つ)けてどこの家へはいるかそっと見届けるようにと耳打ちしました...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...彼女を乗せた自動車が雑鬧(ざっとう)のうちを無事に疾走り去ってしまうのを見届けると...
松本泰 「日蔭の街」
...じかに見届けることが肝要なのだ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...ひところは医者にもみはなされましたけれども……若君のおしあわせを見届けるまではと...
山本周五郎 「菊千代抄」
...戦友の生死を見届けるとかいうような有りふれた人情も...
夢野久作 「死後の恋」
...器物がその前に立った人物の価値を見届けるという風だった...
横光利一 「旅愁」
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