...他人手(ひとで)を待っていてはとても自分の思うような道は開けないと見切りをつけた本能的の衝動から...
有島武郎 「或る女」
...もうここの家も見切り時だ...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...もはや見切りを附けるところか...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...不思議な見切りの心が存在していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いくつたたいてもたたきばえがしないと見切り...
中里介山 「大菩薩峠」
...いささか見切り品である...
野村胡堂 「胡堂百話」
...相手が見切りを付けて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつまでいても無駄だ」暗くなると平次はもう見切りを付けました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もうこのへんが見切りどき...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...いちど見切りをつけた煩わしい生活へ...
久生十蘭 「春の山」
...漫談に見切りをつけておしるこやを開業するさうである...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...とすると今度体よく見切りを付けさせたのも奴の指図だったのだろう...
正岡容 「小説 圓朝」
...おれも、ブレツをお前たちに渡しや、もう仕事もないから、いゝ加減、見切りをつけて、此(こ)の城を立退(たちの)くんだ」「だが、只(ただ)、くたばらせるのは惜しいな...
宮原晃一郎 「ラマ塔の秘密」
...見切りをつけたよ」「家へ帰ったら...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...これに対して大成会の方は早く見切りをつけて...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...見切りて安く商(あきな)はんと云ひつつ客を追ひ歩き候(さふら)ふ商人(あきびと)は...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...この山中も面白くないと見切りをつけたか...
吉川英治 「剣難女難」
...共に事を成すに足らないと見切りをつけたかのように蔑(さげす)む眼を捨てて行った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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