...荒れ果てた畑に見切りをつけて鮭(さけ)の漁場にでも移って行ってしまったのだろう...
有島武郎 「カインの末裔」
...もはや見切りを附けるところか...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...私もいい加減見切りをつけて...
徳田秋声 「仮装人物」
...まだ本統には見切りをつけていない秋本との交渉を...
徳田秋声 「仮装人物」
...桂庵(けいあん)に喰われて一二年で見切りをつけてしまう人もあるわ...
徳田秋声 「縮図」
...不思議な見切りの心が存在していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...見切りをつけたような笑いを最後に残して...
豊島与志雄 「立枯れ」
...思う存分に泳ぎ廻った揚句(あげく)――この辺で見切りをつけようとして立ってみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...七兵衛もいいかげんに見切りをつけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...早くも見切りをつけて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...漫談に見切りをつけておしるこやを開業するさうである...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...バイロン卿先祖伝来の海の上にさまようてゐるのだ君は 資本家独裁のための他のとてつもない法案の拘束を可決した後たゞ一つの弾圧法に散票を投じたことを生涯の誇りとする君は君の愛するあひるに対すると同じ情熱を××にそゝいだいのちうぬぼれにも君の扇動したと自任する人々が断頭台に上らされる頃にはすばやく見切りをつけて引きあげたのぢゃないか君の利害は君の赤票に...
槇村浩 「長詩」
...好い時に見切りをつけなすった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...おれも、ブレツをお前たちに渡しや、もう仕事もないから、いゝ加減、見切りをつけて、此(こ)の城を立退(たちの)くんだ」「だが、只(ただ)、くたばらせるのは惜しいな...
宮原晃一郎 「ラマ塔の秘密」
...こんな処には見切りをつけて...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...とうとう見切りをつけることに一致した黒ン坊一同...
吉川英治 「江戸三国志」
...修羅の巷だといふところに早く見切りをつけてしまつたわけであります...
吉川英治 「折々の記」
...徐庶に見切りをつけて...
吉川英治 「三国志」
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