...――江戸以来の向う島の桜にいつか彼自身を見出してゐた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...武者小路事件――公衆は如何にこれらの事件に無上の満足を見出したであらう...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...自分の丁髷頭に似た禿山を見出しては喜んでゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...以上の二句のごときは元禄時代の句とたいした相違を見出しませんが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...波子を愛している俺をそこに見出した...
高見順 「いやな感じ」
...こゝにある衆は空しくいたづらに口論(くろん)に耽り方策の宜しきものを見出し得ず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...つまり不安動揺しながらそれにも拘らず絶対的に一定の方程式乃至関数関係を見出して安定しなければならぬ機械作用が...
戸坂潤 「思想としての文学」
...見出し始めたのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...たがいにふたたび見出したことを告げ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼らの国民的本能が見出したがってるものをばかりであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この他国の都におけるほどの精神的縁故をも見出し得ないに違いなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その探索の当の本人を見出した...
中里介山 「大菩薩峠」
...その時津田はそれまでにまだ見出し得なかったお秀の変化に気がついた...
夏目漱石 「明暗」
...平次の叡智(えいち)は次第にバラバラの文字から鍵(キイ)を見出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私の不断の研究の結果に依つて製法を見出しました...
牧野信一 「毒気」
...その痕(あと)硬化せるを見出したが...
南方熊楠 「十二支考」
...すては貝ノ馬介の厳丈(がんじょう)なすがたを山塞の入口に見出した...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...道純其(その)字(あざな)也(なり)」という文のあるのを見出した...
森鴎外 「渋江抽斎」
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