...芸者が撥(ばち)を持つ時のような手つきで熊谷の肩を摘まんでいる真っ白な指...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...真っ白な牛乳のように...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...真っ白な繊(こま)かな透き靴足袋の上にX形に綾取(あやど)られていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...真っ白な屋根の波をキラキラと照らす風情は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...全身悉く真っ白な中に...
野村胡堂 「猟色の果」
...母は、父の浅黒く長身なのとちがって、真っ白な、健康そのもののように艶々した、毛の黒い、そのかわりあまり美人ではなく、学問はないが働くことでは、徳川家の瓦解の時、お供をして静岡へ行った一家で育ち、無禄の士族たちが、遠州御前崎(おまえさき)の浜で、塩田をつくった折りに、十四歳の少女で抜群の働きをして、親孝行の褒状をもらったという女(しと)で、父とは十六ばかり年がちがっている...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...字が一字も書いてない真っ白な折手本...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...真っ白な着物をきた女が部屋にはいって来た...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...そんな村の地図を手にして、彼女(かのじょ)がひとりで散歩がてら見つけて来た、或るささやかな渓流(けいりゅう)のほとりの、蝙蝠傘(こうもりがさ)のように枝を拡げた、一本の樅(もみ)の木の下に、彼女が画架(がか)を据(す)えている間、私はその画架の傍(そば)から、数本のアカシアの枝を透しながらくっきりと見えている、程(ほど)遠くの、真っ白な、小さな橋をはじめて見でもするように見入っていた...
堀辰雄 「美しい村」
...春には一面真っ白なスミレがかぐわしく匂い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...真っ白な花を咲かせていた...
正岡容 「小説 圓朝」
...「道灌」は冬を待つ障子の真っ白な色が見え...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...ツイと縁近くの真っ白な植込みの陰から飛び上がっていった...
正岡容 「寄席」
...5460あんな真っ白な羽を背負(しょ)って...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...真っ白なものだった...
吉川英治 「大岡越前」
...彼の真っ白な鬢髪(びんぱつ)を見るものは...
吉川英治 「新書太閤記」
...真っ白なしぶきを浴び合う...
吉川英治 「源頼朝」
...ただ真っ白なしぶきが...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??