...人は疲れて頼り無く歩いて行けば薄闇の深いところから浮き出して乳房のやうにふくらんだ凸凹の面白くついた地面が星の中から見たやうに僅か許りはつきりと子供を顏のとこまで抱き上げてそのニコ/\した白い顏に見入るやうに...
千家元麿 「自分は見た」
...太平洋に散布してる島々を見入る時...
豊島与志雄 「神話と青春との復活」
...彼が彼女の瞳に見入ると...
豊島与志雄 「二つの途」
...思わず写生の筆をとどめて見入ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...田の畔(くろ)に腰をおろして、つくづく見入る...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...眞つ正面から平次を見入る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一度は見入るだろうか! これはどうもたしかとはいえない問いだし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...手すりめきたる処(ところ)に寄りて久しう見入るれば...
樋口一葉 「月の夜」
...暗い水の面に見入るようなふうをしながら...
久生十蘭 「魔都」
...しばらくそれに見入ることでもあれば...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...飾り棚の窓をじっと見入る女の姿は...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...舞台中央に立ち停まり、ひそかにふところから懐剣を取り出して引き抜き、じっと見入る...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...自分の絵すがたへじっと見入るのでありました...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...思わず見入る自分の顔を...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(堀井から抜身を受取って刀に見入る)堀井 チョットしたもんだろ? 五六代前のじじいから伝わっていると言うから...
三好十郎 「好日」
...もろともに一巻の書に見入るとき...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...見入れば見入るほど...
吉川英治 「新書太閤記」
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若山牧水 「樹木とその葉」
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