...主人の顔をものおもわしげに見入るのだった...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...(手にしながら姿見に見入る...
泉鏡花 「海神別荘」
...戀しい寂しいものを見入るやうに...
鈴木三重吉 「女の子」
...人は疲れて頼り無く歩いて行けば薄闇の深いところから浮き出して乳房のやうにふくらんだ凸凹の面白くついた地面が星の中から見たやうに僅か許りはつきりと子供を顏のとこまで抱き上げてそのニコ/\した白い顏に見入るやうに...
千家元麿 「自分は見た」
...まるで鏡にでも見入るようにそのはがきを見つめ...
壺井栄 「二十四の瞳」
...写真に見入ると、それは健康な晴れやかな彼女ではなくて、病相の弱々しい淋しい彼女である...
豊島与志雄 「樹を愛する心」
...或は仰いで大空に見入る時...
豊島与志雄 「大自然を讃う」
...また絵本に見入るのである...
豊島与志雄 「母親」
...それに見入る娘達や雛妓等の樣子迄もはつきり...
中島敦 「環礁」
...昨日(きのう)困らされた海を見入るのであった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...暗い水の面に見入るようなふうをしながら...
久生十蘭 「魔都」
...思はずそれにうつとりと見入る風に運ばれてゐます...
堀辰雄 「プルウストの文體について」
...阿賀妻の掌(てのひら)にある磁石の虫に見入るのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...思わず見入る自分の顔を...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(堀井から抜身を受取って刀に見入る)堀井 チョットしたもんだろ? 五六代前のじじいから伝わっていると言うから...
三好十郎 「好日」
...あの三月堂や唐招提寺(とうしょうだいじ)の屋根の美しさに見入るでしょう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...「……似ている」高氏はじっと見入る...
吉川英治 「私本太平記」
...伝八郎のすがたを懐しげに見入ると共に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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