...後ろにゐる新公の顔を見上げた...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...憂鬱(ゆううつ)に空を見上げた猿を...
芥川龍之介 「三つのなぜ」
...畏敬(いけい)のまなざしで恋人の上気した顔を見上げた...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...父の顔を見上げたら...
太宰治 「千代女」
...見下したり見上げたりして...
種田山頭火 「旅日記」
...窓を見上げたりした...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...泣きながら見上げた母の顔が...
豊島与志雄 「叔父」
...金助の面(かお)をジロリと見上げたのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...何が解つたんで――」見上げたガラツ八の顏の長さ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...燃えるような眼差で監房の窓を見上げた...
久生十蘭 「魔都」
...私はときどき青空を見上げた...
堀辰雄 「美しい村」
...「それは僕の賣つたものかも知れません」夫人たちは驚いて彼を見上げた...
堀辰雄 「聖家族」
...「まあ綺麗な虹だこと……」思わずそう口に出しながら私はパラソルのなかからそれを見上げた...
堀辰雄 「楡の家」
...さすがに目をほのかにあけて見上げた時...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...窓の外の亜米利加大使館の星条旗のひらめくのを見上げたときにも...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...」見上げたる目には涙滿ちたり...
森鴎外 「舞姫」
...青空はるかに黒煙を吐き出す煙突を見上げた...
夢野久作 「怪夢」
...「有村様」と名だけ呼んでかれを見上げた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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