...もう見るかげもないほどきたなくはげているのであるが...
海野十三 「海底大陸」
...宗教は私のやうな見るかげもないものに迄光を与へて下すつた...
薄田泣菫 「茶話」
...見るかげもない老婆に変り果てていた――...
高見順 「いやな感じ」
...見るかげもないまづしい蟹が...
太宰治 「陰火」
...かの見るかげもない老爺(ろうや)の辻(つじ)音楽師を...
太宰治 「鴎」
...見るかげもない小犬である...
太宰治 「畜犬談」
...小(ちいさ)く萎(しな)びた見るかげもないお婆(ばあ)さんになってしまいました...
永井荷風 「監獄署の裏」
...お小夜が見るかげもないようすで寝床についている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...見るかげもないようになってしまった...
久生十蘭 「西林図」
...見るかげもない破家(あばらや)だが」玄関のつづきは大きな広間で...
久生十蘭 「肌色の月」
...見るかげもない畸形のハノイ・シャンは...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...見るかげもない侘しい着物には...
正岡容 「寄席」
...あれほど美しかった童子は見るかげもない有さまで...
室生犀星 「あじゃり」
...いまは見るかげもない一人の男としてのあなたを...
室生犀星 「末野女」
...まったく見るかげもないという姿になっていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いまは見るかげもない姿を持ち合って...
吉川英治 「新書太閤記」
...見るかげもない不遇な藤家(とうけ)に...
吉川英治 「親鸞」
...数日前の朝――見るかげもない血まみれな姿して...
吉川英治 「宮本武蔵」
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