...見ず知らずの人からたんと手紙が来る...
薄田泣菫 「茶話」
...偶(たま)に見ず知らずの人から小包で送つて来る絖やら画箋紙やらは...
薄田泣菫 「茶話」
...何だか見ず知らずの女が突然遣つて來てどんな事を振舞ふかも知れぬと思ふと恐ろしいやうな心持がして頼まうとも思はなかつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...妻と見ず知らずの男とが自分の知らん間に兄弟の約束してるいうことやった...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...見ず知らずの他国の方がずっと自由であり...
徳田秋声 「縮図」
...「むかし思へば見ず知らず」といふ最終の一くさりはそのために殆ど聞えなくなつた...
永井荷風 「来訪者」
...そんなに見ず知らずの人を吠えるのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...今日まで見ず知らずでこそあれ...
中里介山 「大菩薩峠」
...見ず知らずの飯場頭(はんばがしら)からわずかの合力(ごうりき)を仰ぐところであった...
夏目漱石 「坑夫」
...見ず知らずと仰(おっ)しゃっても...
野村胡堂 「江戸の火術」
...「見ず知らずの人は一椀の麦飯も食わしてはくれない...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...見ず知らずの男を尾行しようという気を起したのは自分でも不思議であったと林は語った...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...そんな大金を見ず知らずの……仙太 何をいうのだ早くなせえ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...見ず知らずの旅人が村を通って...
柳田国男 「こども風土記」
...乱歩氏は全くの見ず知らずの私の作品に対して...
夢野久作 「江戸川乱歩氏に対する私の感想」
...見ず知らずの風来者に伴(つ)れられて来て其(その)厚意と※心を目撃すると...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...見ず知らずのあなた方に誘われて...
吉川英治 「新・水滸伝」
...見ず知らずの他人の垣に立って憐れみを乞うような真似もふるふる嫌になってしまったのであった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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