...いつか読みもしないで破ってしまった木村からの手紙を選(え)り出そうとする自分を見いだしていた...
有島武郎 「或る女」
...その日に限って葉子は絵島丸の中で語り合った倉地を見いだしたように思って...
有島武郎 「或る女」
...岸の方にただよってきたのを見いだした...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その間から新しい生活の道を見いだし新しい生活を造り出してゆこうとしてはたらいた...
津田左右吉 「日本歴史の特性」
...空間化された「時」だけでは取り扱う事のできぬ現象を記載するために最も便利な「時」の代用物を見いだした事である...
寺田寅彦 「時の観念とエントロピーならびにプロバビリティ」
...彼は自分に見いだしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分の魂を失っていたのをまた再び見いだしたような気がした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかるに現在この男がテナルディエであろうとは! 長い間いたずらにさがしあぐんでいたモンフェルメイュの宿屋の主人であろうとは! 彼はついにその男を見いだしたが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼はプリューメ街の家を見いだして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その横丁に港町独特の飲食店がまだ起きているのを見いだした...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...あかるいかを唄う二人づれの男を見いだした...
室生犀星 「洋灯はくらいか明るいか」
...悩まされようて」変りはてた先帝の影を獄中のほの暗い所に見いだしたとき...
吉川英治 「私本太平記」
...べつな妻を見いだした思いで...
吉川英治 「私本太平記」
...そのまま持つ若者を見いだしていることが欣(うれ)しいのであった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...官軍の眼に曝(さら)されている自分を見いだしたが...
吉川英治 「松のや露八」
...ここに我々は先秦の文化や漢文化が一つの文化の異なった時代と考えられる窮極の根拠を見いだし得ると思う...
和辻哲郎 「孔子」
...四 孔子の伝記および語録の特徴我々は二において孔子の伝記の信憑(しんぴょう)すべき材料が『論語』のほかにないことを見いだした...
和辻哲郎 「孔子」
...『源氏物語』成立の事情を見いだし得るであろう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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