...目に涙をいっぱいためながら爪(つめ)の先で寸々(ずたずた)に切りさいなんでいる自分を見いだしたりした...
有島武郎 「或る女」
...君の言葉を聞くと活路を見いだしたように少し顔を晴れ晴れさせて調剤室を立って行った...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...やがて君が自分に気がついて君自身を見いだした所は海産物製造会社の裏の険しい崕(がけ)を登りつめた小山の上の平地だった...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...岸の方にただよってきたのを見いだした...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...そうして食卓の上に刻まれた彼女自身の名前を見いだした最後の心機の転回に導かれるまでこのピアノ曲はあるいは強くあるいは弱く追跡して来る...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...そこのオーケストラの中でバイオリンをひいているマクスを見いだした...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...それをかれこれ三十年後の今日思いもかけぬ東京の上野(うえの)の美術館の壁面にかかった額縁の中に見いだしたわけである...
寺田寅彦 「庭の追憶」
...彼は一つのハンカチを見いだした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...屋敷の中に引き裂かれた手紙の一片を見いだした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「彼が死したらんことをどこから彼は見いだしたか?」というに同じである(訳者注 コルネイユの戯曲オラース...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ある者の姿を突然見いだした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...江戸の古い町家のあわれな末路の一つを見いだし...
堀辰雄 「花を持てる女」
...りっぱなごてんの中で見いだしたなら...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...善意の焦点を見いだしかねているままに...
宮本百合子 「現代の主題」
...ぼくより小さいカンカン蟲の一少女を見いだした...
吉川英治 「折々の記」
...誰もがそこから潜伏する悪意と果てしない邪悪への凶兆を見いだしているようだった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...こういう所から我々は河間七篇以後の新しい層を見いだして行くことができるであろう...
和辻哲郎 「孔子」
...仏において見いだした...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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