...福島県岩瀬郡白江村の農、西脇荘八方では、昨年春いずこともなく突然、屋敷へバラバラと木の実の降ってきたのをはじめとして、払暁の四時五時、夜の六時ごろから十時ごろまでの間、毎朝毎夜こぶし大の石が降ったり、台所道具が自然と座敷へ転がり出したり、種々の怪異が打ち続いて、いかに研究しても到底、人為の所為とは思われぬで、たちまち界隈(かいわい)の評判となり、隣村からわざわざ見物に出かける者ある始末となったが、土地の故老の語るところによると、同村の山中にはその昔、年経し老猿がすんでおって、村内の農家に種々の悪戯をしたことがあって、その当時も最初はなにものの所業ともわからなかったが、そのうち老猿の姿を発見したものがあって、村民こぞって山狩りをして、ついにこの猿を射殺したことがあるというので、今度も猿の悪戯ではあるまいかと種々研究してみたが、いかに注意しても、怪異のあるときとその前後に、猿らしい姿さえ認め得たものもない...
井上円了 「おばけの正体」
...西脇一夫(にしわきかずお)殿...
太宰治 「パンドラの匣」
...西脇殿の綽名は、つくし...
太宰治 「パンドラの匣」
...僕と同室の西脇(にしわき)つくし殿に...
太宰治 「パンドラの匣」
...どうやら西脇つくし殿を...
太宰治 「パンドラの匣」
...同室の西脇(にしわき)つくし殿が...
太宰治 「パンドラの匣」
...あんな常識円満のおとなしそうな西脇(にしわき)つくし殿も...
太宰治 「パンドラの匣」
...西脇一夫氏という人間は...
太宰治 「パンドラの匣」
...西脇さんも罪な人だと僕はその時...
太宰治 「パンドラの匣」
...」秋の詩の中に蘭軒が旧友西脇棠園といふものに訪はれた七律がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...時棠園西脇翁過訪...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...西脇は多く聞かぬ氏族である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしは五山堂詩話中に於て唯一の西脇薪斎(しんさい)を見出した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...北条から西脇の方へよった野間谷へ出るのに...
柳田国男 「故郷七十年」
...隣区西脇の庄屋萩原氏にも宿泊し...
柳田国男 「山の人生」
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