...僕の文章は決して襤褸や隙の少い文章ではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...襤褸(ぼろ)の着物を着た者や...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...処々に働いている日本人農夫の襤褸(ぼろ)ながらも...
田中英光 「オリンポスの果実」
...姉も妹も襤褸を着て...
田山花袋 「歸國」
...フランスを吹きわたるどの風も徒らにその案山子たちの襤褸をはたはたと振り動かすだけであった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...奥でおん襤褸(ぼろ)でも綴(つづ)くッてる方がまだしも優(まし)だ...
徳田秋声 「新世帯」
...襤褸(ぼろ)を着た子供たちが喜ばしそうに彼の後を追っかけてき...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...掛けぶとんと自ら言っていた襤褸(ぼろ)と...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何とも知れぬ汚(きたな)らしい襤褸(ぼろ)の数々は旗か幟(のぼり)のように両岸の屋根や窓の上に曝(さら)し出される...
永井荷風 「日和下駄」
...○蓬頭垢面(ほうとうこうめん)身(み)に襤褸(らんる)をまとい薦(こも)を被り椀を手にして犬と共に人家の勝手口を徘徊して残飯を乞うもの近来漸くその跡を絶てり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...襤褸(つづれ)の満艦飾を施し...
中里介山 「大菩薩峠」
...ああ傾く水平線にあらはれる初めての島!魚は舳にとんでコロンブスの襤褸(ころも)を飾つた...
仲村渠 「舳」
...直(す)ぐに襤褸(ぼろ)が出て...
新渡戸稲造 「今世風の教育」
...一と塊(かたまり)の襤褸切(ぼろき)れのやうに崩折れるお菊を搖ぶり乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...中襤褸(つゞれ)の著物いたく窶れたれどもつぎ/\の色紙なか/\に畫師(ゑし)に畫(か)かるべき打扮に...
正岡子規 「花枕」
...襤褸(ぼろ)というより布切(ぬのきれ)を集めて体へ縛りつけたような...
山本周五郎 「花も刀も」
...襤褸(ぼろ)の間からきらりきらりと氷の面が光った...
横光利一 「上海」
...襤褸(ぼろ)を巻いているだけで...
吉川英治 「新書太閤記」
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