...これによってもしも微量でも鉛が存在したらチーズはすぐに褐色または黒色になるであろう...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...而して彼は満腔の覇気、欝勃として抑ふべからざると共に、短褐孤剣、飄然として天下に放浪したり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...褐色なる頸のめぐりに垂るゝを見る...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...床も壁もみんな虫の食った褐色の樫材で...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 海野十三訳 「まだらのひも」
...褐衣の人はぐるりと路を変えて...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...仁左衛門さん宅(とこ)の大欅(おおけやき)が春の空を摩(な)でて淡褐色(たんかっしょく)に煙りそめる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...髪の毛から眼の下へかけて一面に褐色のどろどろした液体で被はれてゐる...
富永太郎 「ゆふべみた夢(Etude)」
...自分のそばにいるみずみずしい頬(ほお)をした美しい褐色(かっしょく)の髪の寄宿生に尋ねた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...白人監督に笞(むち)打(う)たれる黒色人褐色人の悲鳴が日毎に聞かれた...
中島敦 「光と風と夢」
...私はふと又肩の処に褐色の粉がぽちつと附いて居るのに気がついた...
長塚節 「隣室の客」
...褐色の木賊(とくさ)のやうなものの群生が刈り殘されてあるのが...
野上豐一郎 「北信早春譜」
...白い犬『おしやれだなんて子供が云ふからあつちへ往きませうよ褐色の犬『誰もゐないあつちへ往つて駈けくらしませうね...
野口雨情 「未刊童謡」
...漫画のベティさんそっくりという奇抜な商標(プラウド)(顔のこと)を目につくところへぶらさげた一癖あるこの黄褐色(オークル・ジョオヌ)の娘を...
久生十蘭 「だいこん」
...精悍な褐色の顔は田舎の香りだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...そして果内に僅かの緑褐色なやや扁(ひら)たい種子がある...
牧野富太郎 「植物記」
...せりの冬をしのいで来た褐色の葉にも...
水野葉舟 「かたくり」
...わたくしは今藤陰解褐(かいかつ)の事を記するに当つて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...いまは繍糸も落ちて黄褐変した台ぎれのみえているところや...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
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