...彼の羽色は濃い茶褐色で落葉の色に似通っているところから...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...この地方の人々は、目が淡褐色で、南方の人々よりもいい顔をしている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...左の目は眼球の黄褐色をした部分の内部が壞れて...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...茶褐色の眼鏡越しに...
高見順 「いやな感じ」
...恐らく指先から流れる汗も褐色ではないかと考へられるやうな垢黒い男の手にかかり...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...屋根の傾斜をなす竹の列は茶褐色を呈しているので...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...もっともこの老樫樹は、もう老いたと云っても、その取り囲んでいる廃院よりは若いのであるが、――ホームズは、褐色の荒野と、芽のふき出ている緑の森の間をうねっている、赤味を帯びた黄色の帯のような、一条の道路を指した...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...二階の窓には褐色の窓掛が引かれて...
豊島与志雄 「反抗」
...背中は褐色斑紋のある暗灰色の筈だが...
豊島与志雄 「守宮」
...茶褐色の犬のようなものが蹲っているのを発見した...
久生十蘭 「海豹島」
...丈夫な繊維からなるグアノの葉を伸ばして重ねて作られた褐色の壁には...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...劇場が褐色の群雲(むらくも)に包まれ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...色黄褐で香気は葱(ねぎ)と乾酪(チーズ)を雑(まじ)えたごとし...
南方熊楠 「十二支考」
...濃い褐色に光っている戸棚の板戸の前に...
森鴎外 「カズイスチカ」
...この褐色(かちいろ)の渦巻ける髪をくさ/″\の晴やかなる花もて飾れり...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...その階段を支えている四五本の褐色をしている...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...卵色の肌に黒褐色の優雅な線で描かれた牡丹の葉が...
横光利一 「旅愁」
...汝(そなた)を埃及(エヂプト)のミイラに巻ける五千年前(ぜん)の朽ちし布のすさまじき茶褐色に等しからしむ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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