...そこかしこに点々と輝く鏡のような五湖の冷たい水の光を鏤(ちりば)めて鮮かにも奇怪な一大裾模様を織りなし...
大阪圭吉 「闖入者」
...裾模様がチラチラしたり...
田山録弥 「犬」
...水草の裾模様(すそもよう)をつけた空色(そらいろ)絽(ろ)のお馨さんは...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...夜半八重福春着裾模様のまゝにて来り宿す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...衣紋竹(えもんだけ)に掛けた裾模様の単衣物(ひとえ)に着かえ...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...雑草多きところでは衣裳を裾模様のように染め...
中里介山 「大菩薩峠」
...裾模様の着物を着ながら見ているうちにそのお嫁さんがミルクキャラメルかなにかを頬ばりながら大股にさっさと歩き出した...
中里介山 「武州喜多院」
...やはり裾模様(すそもよう)の振袖(ふりそで)を着て...
夏目漱石 「草枕」
...十年位前に流行(はや)った裾模様に古代帛(こだいぎれ)を散らした小浜の紋付に...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...電灯の明りに照らされてその緑色の裾模様(すそもよう)は冴(さ)えて疼(うず)くようだった...
原民喜 「死のなかの風景」
...お納戸地に緋の源氏車をあしらつた裾模様の振袖を...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...四谷芸妓が揃いの裾模様で踊っている所が...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...可哀そうでしょう? 黒の裾模様というものがいるのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その間にお嫁さんは立って黒の裾模様を訪問着にかえ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これも裾模様をあでやかに着飾ったおきえさんが正座に並んで坐った...
矢田津世子 「父」
...その裾模様というのを出すつもりであろう...
山本周五郎 「さぶ」
...小米桜(こごめざくら)を裾模様した華やかな錦紗縮緬(きんしゃちりめん)の振袖と古代更紗(こだいさらさ)の帯とを見せながら向うむきに腰をかけている...
夢野久作 「暗黒公使」
...着物の裾模様だの...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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