...――裾が裂けてしまったわ...
池谷信三郎 「橋」
...捲き雲の塊が富士の裾をかくしていたが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...紺絣の單衣の裾を高々と端折り...
石川啄木 「赤痢」
...」と裾を捌(さば)くと...
泉鏡花 「婦系図」
...着物の裾がしめっぽくしっとりとなった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...」裾をからげて湯殿へ這入つたおくみは...
鈴木三重吉 「桑の実」
...看護婦がベッドの裾に廻り...
外村繁 「澪標」
...そして、襟を、裾を合せ、障子を開けた...
直木三十五 「南国太平記」
...時には富士の大裾野に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...山裾にこの下層雲を曳(ひ)いて雲上に聳(そび)えたっている...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...おそらくは英吉利旦那(イギリスマスター)の着古しであろうぼろぼろのシャツの裾(すそ)を格子縞(こうしじま)の腰巻(サアロン)の上へ垂らして...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...なんだかポチ的表情よ平凡で」浜は遠い箱根の裾までひろがっているのに見渡す限り人影もない...
宮本百合子 「海浜一日」
...隣りの室(へや)の仕切りの大きな垂れ幕の裾にハラムの全裸体(まるはだか)の屍骸が長々と横っていた...
夢野久作 「ココナットの実」
...木履の裾(すそ)を見上げて声をかける...
吉川英治 「江戸三国志」
...やはり裾野(すその)の村...
吉川英治 「神州天馬侠」
...狩衣(かりぎぬ)の裾をくくり上げて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...眼の下の大竹藪からさらにずっと山裾へかけて展(ひら)けている樹林や畑や畷(なわて)を縫って...
吉川英治 「宮本武蔵」
...手拭を冠(かぶ)った、野良着のまんまの農家の主婦が、裾をはしょって、急に自動車の行手に立ち塞がったかと思うと、右手を挙げて、「ストップ」と叫んだ...
若杉鳥子 「旧師の家」
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