...ト裾(すそ)を一つ掻込(かいこ)んで...
泉鏡花 「歌行燈」
...裾からは水鳥の尻尾のやうに熱い雫(しづく)がぽた/\落ちて来た...
薄田泣菫 「茶話」
...『目障りだから早く退かぬか』と叱りつけたら今度は寢臺の後に隱れてゐてどうしても此部屋を出て行かない……」五十七「まだ其處に看護婦が居るだらう」と文太郎は誰も居ない寢室の裾の方を顎で指した...
高濱虚子 「續俳諧師」
...」男は寝台の裾にある大きな黒い箱を指さす...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...つまり緑裾濃(みどりすそご)の大景観が展けている時もある...
外村繁 「澪標」
...「君は富士の裾野を旅したことがあるかい?」「ありません...
豊島与志雄 「野ざらし」
...床の裾の方へ布団を積ませて...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...二間先の唐紙の裾(すそ)へ立つたほどだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...花の裾を青畳に引きずる女たちの相場を狂わした男である...
長谷川伸 「奇術考案業」
...ゆっくり裾をおろした...
林芙美子 「新版 放浪記」
...変に裾(すそ)の長い...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...碧く澄み透つた空の裾に圧し潰されたやうに低くなだらかにえんえんと連なつてゐた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...雨外套の裾をひるがえして電車の踏段に片足かけ...
宮本百合子 「「鎌と鎚」工場の文学研究会」
...元は野(ノ)というのは山の裾野(すその)...
柳田國男 「地名の研究」
...裾が乱れて、水色のふたのの絡まった太腿(ふともも)が、あらわに見えた...
山本周五郎 「つばくろ」
...陣幕(とばり)の裾のほうへ退がって...
吉川英治 「上杉謙信」
...その秀吉の短い羽織の裾から...
吉川英治 「新書太閤記」
...裾(すそ)をひるがえして...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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