...山(やま)の裾(すそ)をくり抜(ぬ)いて造(つく)ったものでございました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...裾を咬えてはぐい/\引っ張るので...
谷崎潤一郎 「少年」
...裾のあたりを暫くの間うろ/\してから...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...巨大な樹木と深緑の草に蔽はれた山が湖岸まで裾をひき...
豊島与志雄 「アフリカのスタンレー」
...クリストフは寝台の裾(すそ)のほうに肱(ひじ)をついて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...野袴(のばかま)の裾(すそ)をハタハタと叩(たた)き...
中里介山 「大菩薩峠」
...着物の褄(つま)も裾もハラハラと乱れていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんどはまた胆吹の裾野が瞭々として...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから」「それから、蚊帳の裾で、主人を絞めたのだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...痩せてゐる癖に、非常な暑がりやで、堪へ性がなく、始終どたどたと脚を投げ出したり、裾をまくつたり、水泳するやうな格構で転がつたり、腕をまくつたり、肌抜ぎになつたり、酒興中と雖も少し暑さが厳しいと、終ひには胡坐なのだか、立膝なのだか、しやがんでゐるのだか判別し憎い格構になつたり、時には和製の食膳であるにも関はらず椅子の上から手を延すことなども珍らしくはなかつた...
牧野信一 「鏡地獄」
...山の頂きがほの白んだ空の裾に青黒く鮮明な隈どりを描き...
牧野信一 「水車小屋の日誌」
...辰さんのやうに一心不亂に勉強するつもりで、炬燵を離れて兄のテーブルに向つたが、裾の方が寒くて、手の先も冷えて、とても長い辛抱は出來なかつた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...その間にお嫁さんは立って黒の裾模様を訪問着にかえ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...裾にて炭取(すみとり)にさわりしに...
柳田国男 「遠野物語」
...燃え立つような長襦袢を裾も露(あら)わに引きはえつつ...
夢野久作 「復讐」
...裾を捲って裏口へ行きかけたが...
横光利一 「南北」
...寝ている妻の裾へひれ伏した...
横光利一 「夜の靴」
...裾(すそ)まはり羽ばたくやうに舞ひ揚(あが)る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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