...自分の生活の肌を全然裹んで了へばいゝのか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...いよ/\心もとなくて媼の授けし裹(つゝ)み引き出すに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...神路山が裹(つつ)みまして...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...白(しろ)の頭巾(づきん)に頭(あたま)を裹(つゝ)んで...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「癩病やみの話」
...その竹の葉に裹み...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...すなはち裹脚(はゞき)なり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...濡れし袂に裹(つゝ)みかねたる恨みのかず/\は...
高山樗牛 「瀧口入道」
...一様に夕濛靄(ゆうもや)に裹(つつ)まれて...
徳田秋声 「あらくれ」
...お上さんはここで最後の運を試すんだよ」萌黄(もえぎ)の風呂敷に裹(つつ)んだその蒲団を脊負いださせるとき...
徳田秋声 「あらくれ」
...野暮くさい束髪頭の黒羅紗(くろラシャ)のコオトに裹(くる)まって...
徳田秋声 「仮装人物」
...しつくりと御(おん)足を抱き裹(つゝ)みまするやう...
ボードレール 富永太郎訳 「或るまどんなに」
...あの「裹頭(かとう)」という姿が最もよくこれに似ている...
中里介山 「大菩薩峠」
...下の語の最初の音が濁音になるのである(「妻問(ツマドヒ)」「愛妻(ハシヅマ)」「香妙(カグハシ)」「羽裹(ハグクム)」「草葉(クサバ)」など)...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...好搗栗ヲ用テ蒸熟シ布ニ裹ミ鉄杵ヲ以テ徐徐ニ之レヲ打テ平団ナラシメ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...さつきてめえの方の裹(つつみ)にちちうが有つたら赦(ゆる)さねえと云つたろう...
三木竹二 「いがみの権太」
...衆蛇に咬まれぬよう皮に身を裹(つつ)み...
南方熊楠 「十二支考」
...金二朱を裹(つゝ)んで寺に布施せしめた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...これを大袱(おほぶろしき)に裹(つゝ)んで随ひ来つた僕にわたした...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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