...人々(ひと/″\)の裸像(らざう)は時(とき)ならぬ朧月夜(おぼろづきよ)の影(かげ)を描(ゑが)いた...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...墓のうえに花壇がつくられ――何しろ往けども往けども静止する人体裸像の林で...
谷譲次 「踊る地平線」
......
峠三吉 「原爆詩集」
...女の裸像とは一つのものであった...
富田常雄 「刺青」
...一糸も身につけぬ裸像を人眼に晒(さ)らすのは銭湯では当然であり...
富田常雄 「刺青」
...冷かな裸像が映っていた...
豊島与志雄 「操守」
...そういう裸像が、平素の千代と重り合うと、おれは忌わしい気持になるばかりでなく、憎悪をさえも感ずるのだ...
豊島与志雄 「花ふぶき」
...真黒な裸像で立っている仏が...
直木三十五 「南国太平記」
...ベヌスの裸像の如く...
永井荷風 「舞姫」
...多田君の机の上には立派な大理石で刻まれた女の裸像が飾つてあるが...
北條民雄 「戯画」
...女の裸像などが現れるばかりで身を持ち扱ふのです...
牧野信一 「早春のひところ」
...あの小さな女の子のかわいい裸像の...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...中に美婦人の裸像を描き止(とど)めたり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...広い宮殿の廻廊からは人影が消えてただ裸像の彫刻だけが黙然と立っていた...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...彼女の青ざめた顔が裸像の彫刻の間から振り返った...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...或(ある)堂で見た緬甸(ビルマ)風の弥陀三尊の半裸像は一見して横山大観の「灯籠流し」の女の粉本(モデル)と成つたものらしかつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...今日は場所の加減かマダムの上半身の裸像が目の前にあり...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
...弥陀の両肩の上に描かれた小さい半裸像などは...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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