...裸体像をとじこめた花氷...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...血走った目を氷の中の母子の裸体像に釘づけにした...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...あれこそ昔の日本の女の典型的な裸体像ではないのか...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...夫が私の裸体像を撮影したがっているだろうなどとは...
谷崎潤一郎 「鍵」
...入雲洞君に・あんたとわたしをつないで雨ふる渡船宿直室も灯されて裸体像などが・待たされてゐる水音の暮れてゆく・宵月のポストはあつた旅のたよりを・旅のたよりも塗りかへてあるポスト二月二十三日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...それらの牢獄みたいな人家の一つ――入口には巨人の裸体像が二つある低い二階建ての...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分は偶然輪郭(りんくわく)の極めて明晰(めいせき)な古代の裸体像を思出した...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...女の眼は端(はし)なくもこの裸体像の上に落ちた...
夏目漱石 「野分」
...この時向うに掛っているタペストリに織り出してある女神(めがみ)の裸体像が風もないのに二三度ふわりふわりと動く...
夏目漱石 「倫敦塔」
...図案学校の事であるから、裸体画、裸体像の模写、模型を買い込んで、ここ、かしこに陳列したのはよかったが、いざ開校式を挙行する一段になって当局者を初め学校の職員が大困却をした事がある...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...裸体像をもって獣として取り扱っていいのである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...処女の半裸体像が焼きつけられたのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...空想する限りの魅力に富んだ裸体像を神業の敏速さで彫刻し――おゝ恋といふよりもたゞそれだけのことかと唸つた...
牧野信一 「タンタレスの春」
...そのまゝ彼女の姿は裸体像に等しかつた...
牧野信一 「まぼろし」
...斜(ななめ)にこっち向きに寝かされた死美人の全長一尺二三寸と思われる裸体像で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...青澄んだ空の只中を黄色く光って行く飛行機を仰いだ……そのあとから白い輪廓ばかりの死美人の裸体像が六個(むっつ)ほど...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...最初着衣より裸体像に...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...乳の大きい女の裸体像があった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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