...しかし最終戦争以後は、その闘争心を国家間の武力闘争に用いようとする本能的衝動は自然に解消し、他の競争、即ち平和裡に、より高い文明を建設する競争に転換するのである...
石原莞爾 「最終戦争論」
...しかしそんな情事は秘密裡に行われるものだから...
梅崎春生 「狂い凧」
...正造自身の裡でも...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...木下は心の裡にそう呟いて目を外らした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...一天雲なく腹裡一物なし...
種田山頭火 「其中日記」
...湯殿は庫裡(くり)の入り口からはいられるようになっていた...
田山花袋 「田舎教師」
...煩悩の炎の裡(うち)...
田山録弥 「自からを信ぜよ」
...私の心は悲しい……老いたる者をして――「空しき秋」第十二老いたる者をして静謐(せいひつ)の裡(うち)にあらしめよそは彼等こころゆくまで悔いんためなり吾は悔いんことを欲すこころゆくまで悔ゆるは洵(まこと)に魂を休むればなりあゝ はてしもなく涕(な)かんことこそ望ましけれ父も母も兄弟(はらから)も友も...
中原中也 「在りし日の歌」
...要するに芸術とは、自然と人情とを、対抗的にではなく、魂の裡に感じ、対抗的にではなく感じられることは感興或ひは、感謝となるもので、而してそれが旺盛なれば遂に表現を作すといふ順序のものである...
中原中也 「詩に関する話」
...健康の常時とは心意の趣(おもむき)を異(こと)にする病裡(びょうり)の鏡に臨んだ刹那(せつな)の感情には...
夏目漱石 「思い出す事など」
...盛りの人貞奴の心裡(しんり)の...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...我裡からのみ湧き立って来るものだ...
宮本百合子 「五月の空」
...益ぴったり益集注的に二人の生活というものの裡で吸収...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...同時に裡面から考えると...
夢野久作 「能とは何か」
...彼自身の脳裡(のうり)でも...
吉川英治 「私本太平記」
...よほど秀吉の脳裡(のうり)に感銘を与えたものとみえ...
吉川英治 「新書太閤記」
...言葉の裡(うら)で...
吉川英治 「死んだ千鳥」
...頭巾(ずきん)の裡(うち)から眼をひからして待っていた...
吉川英治 「親鸞」
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