...おまけに葉子は肉体の不足を極端に人目をひく衣服で補うようになっていた...
有島武郎 「或る女」
...まず酸素不足などを補うために...
海野十三 「火星探険」
...全くしおれ花だ」数日の静養で病苦もいささか補うたようであった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...たとえば文学藝術等にその損を補う道が残されていはしまいかと思うからである...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...いかに蘭(ろう)たけた上であるかを想像で補うより外はなかったであろう...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それを補うものだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...之を補う代理のものも大部分は之に匹敵した価値を持たない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...この不充分を補うために出たのが...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...教育の不足を補うに足るりっぱな本能をそなえていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わたくしは塩谷宕陰(しおのやとういん)の文集に載っている「遊墨水記」を以て更にこれを補うであろう...
永井荷風 「向嶋」
...炭問屋の主人の案内の足らざるを補うものもあるし...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は必ずできるだけ準備をして貧弱な知識を補うことにしていたのに...
野上豊一郎 「パルテノン」
...見すぼらしい嫁入り支度を眼がくらむほどすばらしく補うのに十分な金をもうけたことだろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...ひどい空腹を補うために私は時々しゃがんで下を流れている水で唇をぬらした...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...かりにも史書の闕(けつ)を補うというがごとき態度ではなかったので...
柳田国男 「雪国の春」
...いま帝みずからご進発あられてもその短(たん)を補うほどの効果は期し難く...
吉川英治 「三国志」
...この欠陥を補うには...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...しかしその欠点は母親が適当に補うことができる...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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