...苟も靈の糧となつて之を肥すことならば姦淫でも裏切りでも何でもやつつけてやらうと思つてゐた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...昔葉子に誓った言葉などは忘れてしまった裏切り者の空々(そらぞら)しい涙を見せたりして...
有島武郎 「或る女」
...あたしは決して裏切りやしないわ...
江戸川乱歩 「断崖」
...批評家の想像を裏切り...
太宰治 「桜桃」
...「途中で笑う奴は裏切り者だぞ!」大将株がそう言った...
戸田豊子 「鋳物工場」
...裏切りによって覆滅されたるすぐれた勇敢な民衆...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...烏合(うごう)の衆は民衆に対する裏切り者である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...こっちから裏切りをするために...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの女と水入らずで楽しむために、お前はお母さんの思い出を傷つけ、友だちを裏切り、父親を身動きできぬようにベッドへ押しこんだのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...シモンの細君は細君でシモンを裏切り...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...卑怯な裏切りですか」レックミア侍従が落ち着いて答えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...個人的に言うこともあるし」おそらくイーヴォスは、相手の顔色を見ていないから、ひねた勝利と敵意の入り混ざった表情に気づかなかっただろうし、思いもしなかっただろう、腹黒い裏切りが、あんな寛容な態度のすぐあとに出来るとは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...裏切りはそういう場合にも生じうるのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幾多の肉親の頼みや故国の使命を裏切り...
吉川英治 「江戸三国志」
...「裏切りが起った」夜が明けて...
吉川英治 「三国志」
...一つは楊奉(ようほう)の首です」「袁術の内部から裏切りして...
吉川英治 「三国志」
...ここにもまた裏切り者があらわれた...
吉川英治 「私本太平記」
...だから、戦(いくさ)のない日でも、長篠の城には、あらゆる策謀の手、裏切り、流血など反覆(はんぷく)常なきものが繰返されて来たのである...
吉川英治 「新書太閤記」
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