...機関車のような者を舞台裏で聞かせるがあれは少し変である...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...裏でお島の洗い灑(すす)ぎをしたものが...
徳田秋声 「あらくれ」
...どこかの屋根裏で急に亡くなったのであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...第一囲炉裏では燃料が多く無駄になる...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...下女はまだ裏で張物をしていた...
夏目漱石 「それから」
...三村屋の裏で仲吉を見掛けた者もあるし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「松永町(まつながちょう)の裏で」「よしよし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...腹話術やってるワリドン裏で喋られ大怒り...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...靴音はやはり足の裏で小さく呟いて...
北條民雄 「月日」
...今や孔雀歯朶の葉裏で...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...家裏で小女の声して自分の年齢を問う様子...
南方熊楠 「十二支考」
...Sの裏で「春子の家」という小料理屋を營業している...
三好十郎 「肌の匂い」
...しかし裏では双方から交渉が進められていたようである...
山本周五郎 「めおと蝶」
...下宿の一番頂辺(てつぺん)にある謂(いは)ゆる屋根裏で...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...下の竈(かまど)で焚(た)く煙にいぶされながら木賃の屋根裏で寝るときよりも...
吉川英治 「剣の四君子」
...万吉の口裏では、恋はともあれ、真心だけは、弦之丞も不愍(ふびん)なやつと、認めてくれているらしいので、妻恋の家も畳み、妹弟(きょうだい)たちの始末もみて、いつでも、江戸に未練のないように、心支度をしているものを――...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...五裏で、桶風呂の焚口(たきぐち)をいぶしていた母のおしげは、ふり向いて、「百かよ? ……」「おう、おらだい」「おそかったのう」「おっ母は、鳥眼だから、はやく、けえろうと思ってたが、なじみの博労衆に、たのまれごとをされて、つい、いやといえず……」「なんじゃ」「市の景気で、野ばくちが押っ開かれたんじゃ...
吉川英治 「野槌の百」
...すぐそこ――常楽院裏でございますよ」「あの門か」「ええ」「武家だな...
吉川英治 「松のや露八」
便利!手書き漢字入力検索