...そしらぬ振りを装うのだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...比較研究に基礎をおくごとき外観を装うものも続々出てきたようであるが...
丘浅次郎 「生物学的の見方」
...うわべはいかにもやんちゃ装うて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...その家にありて行儀正しく武器を装うたるは...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...在るものはただ理論らしい姿を装う多くの没理論でしかないであろう...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...広告はだからいつも批評――評判――の形式を装う...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...尤も科学的探究を忽せにしないような風を装う文学主義も決して少なくないのは注意を要するが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...然し今急に眼が覚めたような風を装うのも...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...話の続きにたいして冷淡なふうを装うことを努めた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...battre(打つ)は feindre(装う)という意味になる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...表面、愚を装うて、内心睚眦(がいさい)の怨(うら)みまでも記憶していて、時を待って、極めて温柔に、しかして深刻に、その恨みをむくゆるというような執念が、この男に、微塵も存しているということを想像だもするものはないのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼女の目はあいにくな学生の目を無関心を装うように避けていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...一方には脱走して賊軍に投ずるがあるかと思えば、一方にはチャンと塾に這入(はいっ)て居る官軍もあると云うような不思議な次第柄で、斯(こ)う云う事は造(つくっ)たのじゃ出来ぬ、装うても出来ぬ、私は腹の底から偏頗(へんぱ)な考がない、少しも幕府の事を感服しなければ、官軍の事をも感服しない、戦争するなら銘々(めいめい)勝手にしろと、裏も表もなくその趣意(しゅい)で貫いて居たから、私の身も塾も危(あやう)い所を無難(ぶなん)に過したことゝ思う...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...知りたければ」フィリップスが困った風を装う様は俳優並みだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...幸せを装うでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...彼は上役の前で淳樸(じゅんぼく)を装うために国詞を使うのではあるまいか...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...賢明と瞑想とを装う詐欺師のように思いなされる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...死を装うていた徳が...
吉川英治 「三国志」
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