...装うことができないとすれば...
有島武郎 「広津氏に答う」
...私極(きま)りわるくてしょうがないわ」「よしとそれじゃ僕が先になろう」僕は頗(すこぶ)る勇気を鼓(こ)し殊に平気な風を装うて門を這入った...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...予は平気を装うのに余程骨が折れる...
伊藤左千夫 「浜菊」
...フイリッピン人カラモを装う川上機関大尉の安否は...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...生命救助者を装う髭蓬々の男は...
海野十三 「東京要塞」
...そしらぬ振りを装うのだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...つとめて平常を装うようにして...
大阪圭吉 「死の快走船」
...冷く装うてはいるが...
太宰治 「川端康成へ」
...旅客の体裁を装うために持って来ている旅行鞄(トランク)に過ぎなかったのに...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...女性の髪は悲しげに装うことが初まっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...まじめな顔だって偽り装うことができるから...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...一時慎重の態度を装うといえども陰にその爪牙を磨き...
日野強 「新疆所感」
...羽振りの良い裕福な人物を装う男...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「バブル崩壊」
...少しふるえる様な強いて装うた平気さで云う...
宮本百合子 「葦笛(一幕)」
...兵部卿の宮に好意を持つふうを装うのも一つの方法であると思うのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...良心の麻痺した人間にこういう確信を装うことができるとは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...女は大昔から男に対する必要上幾分誰も矯飾(きょうしょく)の性を養うて表面(うわべ)を装う事になっております...
与謝野晶子 「産屋物語」
...侍らしい潔癖を装うのは止めにしろ!」「なに...
吉川英治 「江戸三国志」
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