...同地の渡良瀬沿岸の桑畑は広袤十八町ばかりの桑が全く枯死し...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...平野の広袤、南北約十五里、東西の幅約五里、北するに随つて幅は縮小し、木造・五所川原の線にて三里、十三潟の岸に到れば僅かに一里なり...
太宰治 「津軽」
...尤袤の遂初堂書目...
内藤湖南 「支那目録學」
...署長にそう言って屍体のあった周囲(まわり)二メートル平方の広袤(ひろさ)を...
羽志主水 「越後獅子」
...其の相互の廣袤幅員の權衡を得たる...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...広袤(こうほう)はてしない太平洋のはてに...
原民喜 「壊滅の序曲」
...広袤(こうぼう)八里のこの大都会の中には無量数百万の生活が犇めき合い...
久生十蘭 「魔都」
...そこにこそ剛勇無双の勇者が生まれる筈ではなかろうか? その力強い広袤がわたしをむんずと鷲掴みにして...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ごらん下さいましたか? サッポロ府の広袤(こうぼう)は方一里...
本庄陸男 「石狩川」
...眼は爛々として広袤千里の雲煙を衝きながら一路永遠の真理を眼指して止まざるものゝやうな摩呵なる輝きに充ちて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...野は広袤として薄霧の中に稲むらの姿を点々と浮べてゐるのみであつた...
牧野信一 「バラルダ物語」
...近年君の画を見るにややその嗜好を変じ今日にては必ずしもパノラマ的全景をのみ喜ぶ者には非るべけれどなほややもすれば広袤(こうぼう)の大なる場所を貴ぶの癖なきに非ず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...廣袤無限のその西の空一帶に...
三好達治 「一點鐘」
...廣袤無限の平野の上に...
三好達治 「艸千里」
...延袤(えんぼう)二里許あり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...碧色の廣袤は山間の湖水には何處でも見出すことが出來る...
吉江喬松 「山岳美觀」
...広袤(こうぼう)として...
吉川英治 「三国志」
...利根(とね)山奥の広袤(こうばう)も略(ほ)ぼ概算(がいさん)するを得たり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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