...僕にはどちらにも左袒(さたん)出来ない...
芥川龍之介 「東西問答」
...誰か僕の為に自獣樽を発し一杓の酒を賜ふものはないか? 少くとも僕の僻見に左袒(さたん)し...
芥川龍之介 「僻見」
...外国人はおのおのその認(みと)むるところの政府に左袒(さたん)して干渉(かんしょう)の端(たん)を開くの恐(おそ)れありしといわんか...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...甚しきは且つ一臂袒(ひたん)せざれば...
田中貢太郎 「続黄梁」
...常識を踏み躙(にじ)つて了ふ人達には私は左袒(さたん)しない...
田山録弥 「エンジンの響」
...却って精神主義的存在論を不随意に或いは故意に所有し又は之に左袒することは...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...政党の資本家的本質に左袒して...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...心底から左袒(さたん)する...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...服左袒(〔ママ〕)...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...己が身に引き受けざることなればまず親の不理屈に左袒(さたん)して理不尽にその子を咎むるか...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...又今の政府の官吏に左袒するものに非ず...
福沢諭吉 「帝室論」
...雑報などにおいて各々その左袒(さたん)する説に応援し...
穂積陳重 「法窓夜話」
...髻節(もとどり)をつかまへられしまま一つ廻る中に右の偏袒(かたはだぬぎ)となる...
三木竹二 「いがみの権太」
...これから往く所があると偏袒(かたはだぬぎ)となり...
三木竹二 「明治座評」
...商客諾(うべな)えば彼ら大いに火を焚き袒(かたぬ)ぎて繞(めぐ)り坐り煙草を吸う...
南方熊楠 「十二支考」
...正弘は彼に於て概ね開国論に左袒し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...吾に左袒(さたん)する者は...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...後光も無く偏袒(へんたん)もせず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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