...誰か僕の為に自獣樽を発し一杓の酒を賜ふものはないか? 少くとも僕の僻見に左袒(さたん)し...
芥川龍之介 「僻見」
...外国人はおのおのその認(みと)むるところの政府に左袒(さたん)して干渉(かんしょう)の端(たん)を開くの恐(おそ)れありしといわんか...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...甚しきは且つ一臂袒(ひたん)せざれば...
田中貢太郎 「続黄梁」
...かれ等は袒(はだぬぎ)になつたり...
田山花袋 「日光」
...文化に左袒すべきである人格は...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...却って精神主義的存在論を不随意に或いは故意に所有し又は之に左袒することは...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...無条件に天然色映画の左袒者になれると思う...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...安価なセンチメンタリズムに左袒してはいけない...
豊島与志雄 「霧の中」
...ピアノ協奏曲五つの「ピアノ協奏曲」は無条件にビクターのシュナーベル演奏のものに左袒(さたん)する...
野村胡堂 「楽聖物語」
...しかも進んでブラームスのために左袒(さたん)するだろう...
野村胡堂 「楽聖物語」
...又今の政府の官吏に左袒するものに非ず...
福沢諭吉 「帝室論」
...主人は独り袒裼(たんせき)裸体なるが如し...
福沢諭吉 「日本男子論」
...右の偏袒(かたはだぬぎ)となり...
三木竹二 「いがみの権太」
...右の偏袒(かたはだぬ)ぎたる手を下手(しもて)に突つ張り...
三木竹二 「いがみの権太」
...髻節(もとどり)をつかまへられしまま一つ廻る中に右の偏袒(かたはだぬぎ)となる...
三木竹二 「いがみの権太」
...商客諾(うべな)えば彼ら大いに火を焚き袒(かたぬ)ぎて繞(めぐ)り坐り煙草を吸う...
南方熊楠 「十二支考」
...此種の横暴には我輩大左袒大賛成である今に新円本出版の続出するのは何故か円本の全盛期は昨年の夏秋頃で...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...吾に左袒(さたん)する者は...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
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