...もっと「あわただしさ」を表象するような他のカットの入(そうにゅう)で置換したらあの大切なクライマックスがぐっと引き立って来はしないかと思われる...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...考えようではなかなか美しいと思われるのもあるがしかしいずれにしても実に瞬間的(エフェメラル)な存在を表象するようなものばかりである...
寺田寅彦 「カメラをさげて」
...然るにこの形の定理は普通吾々が表象する裏表を有つ面に就いてのみ妥当し...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...けれども凡そケンタウロイが形を有つと表象することはそれが実在の空間に於て形を取って存在すると表象することしか出来ない筈である...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...意識の――自我・思惟・観念等々の――独立を表象することが出来るのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...「表象する」などという学術語を使うために...
戸坂潤 「思想としての文学」
...漫然と表象するならば...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...丁度「鬼」といふ字が表象する所の悽愴感を――感じてゐた...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...句の表象する言葉の外周に書きこまれている...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...その語の表象する気分の週期的反響によつて構成させてゐる...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...作家の名前からその作品を表象するのは...
萩原朔太郎 「名前の話」
...その詩人としての姓名から表象することは...
萩原朔太郎 「名前の話」
...おのづから夢の中に變貌して表象する...
萩原朔太郎 「夢」
...あらゆる時間性を超越した神の動作を時間性の制約の下に立つ人間的文化的生の型に嵌めて表象するのであつて...
波多野精一 「時と永遠」
...二つの音が相繼續すると判斷される場合に我々の表象する音と音との關係は...
三木清 「認識論」
...これらの表象における意識の同一性そのものを表象することが可能である...
三木清 「論理と直觀」
...その像はいかにも神秘と荘厳を表象するもののように見える...
山本周五郎 「日本婦道記」
...列をつくっている人々ぜんたいの嘆きを表象するかのように...
山本周五郎 「柳橋物語」
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