...向象賢の政見を布衍(ふえん)しています...
伊波普猷 「琉球史の趨勢」
...己は其問題をさう敷衍(ふえん)して見たくはないのだ...
グスタアフ・ヰイド Gustav Wied 森林太郎訳 「尼」
...或いはそれを敷衍(ふえん)し...
太宰治 「十五年間」
...と傍で衍奥さんがせき立てる...
太宰治 「惜別」
...このような変痴奇論を敷衍(ふえん)して行くと実に途方もない妙な議論が色々生まれて来るらしい...
寺田寅彦 「変った話」
...彼の考えを敷衍(ふえん)して言えば...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...「印刷文明史」は福地の説「他人の罪を救はんとて無實の罪を身に引受け云々」を敷衍して「――然るに氏の實兄であつた品川梅次郎なるものは...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...何處が私の敷衍した處であるかと言はれると...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...前に援述すると後に附衍すると未だ立言の功を分つことがない(文史通義言公上)と言つてゐる...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...銀座通の裏表に処を択(えら)ばず蔓衍(まんえん)したカフエーが最も繁昌し...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...なお敷衍(ふえん)していえばあなた方はまず公式を頭の中に入れて...
夏目漱石 「おはなし」
...前例を布衍(ふえん)して云うと地理...
夏目漱石 「作物の批評」
...梅子は始めて自分の本意を布衍しに掛(か)かつた...
夏目漱石 「それから」
...こんな事から敷衍した物か...
南方熊楠 「十二支考」
...サウシーの『コンポステラ巡礼物語』はこれを敷衍(ふえん)したものだ...
南方熊楠 「十二支考」
...カントが発狂の階梯だと恐れた夢を自身に検究する事に再び着目したるは、新約克のジユリウス、ネルソンJulius Nelson です、既に記録した夢の数は四千あつて、短いのは一語で写され、長いのには百語を費す、ネルソンは夢を区別して晩夢、夜夢、朝夢の三としたり、晩夢は疲労の日に継ぐもので、大抵日業の継続から悲壮的(トラーギシユ)の結末を示し――昼間氷の戯をなし夕にもこれを夢み遂に僵る――醒める時には筋肉の劇動をし又は叫喚す、夜夢は日間神経の刺衝興奮に継ぐ――火災の後に烟火の昇るを、点竄をなす後に難符号の出るを、聴楽の後に音響を夢みる――飲酒はこれを促す、朝夢は安眠の間に貧血になつて居たのが充血するの結果、その充血の少ない時には後で僅に夢を見たと思ふのみ、充血が多ければこれを記憶す、凡そ夢の中で面白いのは朝夢で平生忘れて仕舞た瑣末な事が思ひも掛けず浮き出し様々に変化せられ、敷衍せられ、走馬燈の如く、劇部の場面の如く、時間も空間も放縦自在となり、頃刻の間に数十年の事を瞥見するは独り邯鄲の枕に依る計りではなし、次にネルソンは夢記の単複で夢の劇易を測り、これを弧に作つて見たに二十八日毎に弧線が跳上する、二十八日は即ち太陰暦の月に当る、然し真の月輪満虧には関係せずネルソンは是れを以てハムモンドHammondの曾て信じた「男子月経」 Katamenia masculinaの明証と云へり...
森鴎外 「夢」
...大胆に自己の根本思想を布衍し解明することに没頭している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あれもわずかな史拠を敷衍(ふえん)したのでつまりは私の正成観が主なのである...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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