...向象賢の政見を布衍(ふえん)しています...
伊波普猷 「琉球史の趨勢」
...12.彼は自分の思想を更に敷衍するためにゲーテの言葉を引用した...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...而してこの万物有意志論をば、尚一層敷衍して、土砂岩石の類にまでも、及ぼしたるなり...
高木敏雄 「比較神話学」
...『釈日本紀』に曰く、常陸国風土記曰、夫常陸国者、堺是広大、地亦緬、土壌沃墳、原野肥衍、墾発之処、山海之利、人々自得、家々足饒、設有二身労耕耘、力竭紡蚕者一、立可レ取レ富豊一、自然応レ免二貧窮一、況復求レ塩魚味一、左山右レ海植レ桑種レ麻、後レ野前レ原、所謂水陸之府蔵、物産之膏腴、古人云レ、常世之国一、蓋疑此地、今浦島説話とタンホイゼル説話とを比較するに、楽土の淹留と云う点に於て、楽土の神女が、淹留者に懸想して、彼を迎えしと云う点に於て、数年間留まりしと云う点に於て、及び後に至りて往事を回想して、故郷を懐うの情起りしと云う点に於て、両個の説話は全く一致す...
高木敏雄 「比較神話学」
...近所の衍(えん)という世話好きの奥さんがやって来て...
太宰治 「惜別」
...* ヘーゲル自然哲学を尊重し之を敷衍しようと企てたのは就中 A. Vra である...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...敷衍され拡大される...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...」「心情」という言葉の意味を布衍(ふえん)すれば...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...滋味豊かに敷衍(ふえん)してくれたといってもよい物語でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...これを布衍(ふえん)して云うと...
夏目漱石 「坑夫」
...まず冒頭に敷衍(ふえん)して...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...からこの三四頁を口から出まかせに敷衍(ふえん)して進行して行きます...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...なお敷衍(ふえん)していえば...
夏目漱石 「無題」
...それの敷衍擴充を企圖したものである...
波多野精一 「時と永遠」
...持込が容易でない事と意識水準の低いために敷衍性のある啓蒙的作品が讀物の色どり...
槇本楠郎 「プロレタリア童謠の活用に關する覺書」
...インド『羅摩衍譚(ラーマーヤナ)』に...
南方熊楠 「十二支考」
...ペニイのことから敷衍(ふえん)されてある点ね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あれもわずかな史拠を敷衍(ふえん)したのでつまりは私の正成観が主なのである...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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