...行儀よく腰かけた...
江戸川乱歩 「影男」
...長松は傍(そば)に行儀よく坐(すわ)ってあくびを噛(か)み殺しながら反古紙(ほごがみ)の皺をのばし...
太宰治 「新釈諸国噺」
...行儀よくならんでいるが...
太宰治 「小さいアルバム」
...何だねそんな真似をして! 勉強する時はもっと行儀よくしなけりゃいけないよ」私がそう云うと...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...老僧は行儀よく端の方に腰を掛けて...
近松秋江 「湖光島影」
...行儀よく並んだ真白な卓子...
豊島与志雄 「裸木」
...お行儀よくして、ちょっと気が利いて、家の中の使用人には適任、といったような小人物をつくっている、つくった人はそれが自慢だ...
永井隆 「この子を残して」
...行儀よく廻転する様に見せてゐる...
夏目漱石 「それから」
...そいつが行儀よく千住(せんじゅ)の方へ土手を練ったんで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...行儀よく千住の方へ練るから見物(みもの)でさ」「お前はそれを黙って見ていたのか」「その辺に舟はなし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お行儀よく坐つて居ても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赤い鼻緒や海老茶の鼻緒のすがった奇麗な駒下駄が三四足行儀よく並んだ中に...
二葉亭四迷 「平凡」
...行儀よく片唾(かたず)をのんで...
本庄陸男 「白い壁」
...行儀よく前へ並べられていた...
正岡容 「圓太郎馬車」
...行儀よく膝の上へ並べた圓朝のしなやかな手をツイと自分のほうへ引き寄せると...
正岡容 「圓朝花火」
...両手を膝の上に置いてお行儀よく澄ましていました...
夢野久作 「オシャベリ姫」
...行儀よく並んで辷(すべ)って行くのを見た...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...黒ずんだ幹の行儀よく並んだ橡樹(マロニエ)の蔭を朝踏む気持は身が緊(しま)る様だ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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