...ある山(やま)の手(て)の従兄の家には僕の血を分けた従姉(いとこ)が一人僕を待ち暮らしているはずだった...
芥川龍之介 「冬」
...他人の事――それはよし自分の血を分けた大切な独子(ひとりご)であろうとも――などを考えるだけがばかな事だと思った...
有島武郎 「或る女」
...血を分けたるアントニオよ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...彼と血を分けた愛弟(あいてい)だったのだ!「ああ...
海野十三 「恐怖の口笛」
...血を分けた兄弟でありながら...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...はたして血を分けた母子(おやこ)の仲でないとすると...
近松秋江 「霜凍る宵」
...それが一個の人間――自分の血を分けた子供……となる...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...血を分けた兄弟とは思はれません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...血を分けた兄弟とは思われません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...血を分けた自分の伜の身(み)ざまが見抜けぬとは...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...血を分けたものも及ばぬ程やさしくするので...
森鴎外 「じいさんばあさん」
...自分にとってはたった一人の血を分けた弟であるし...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...一五 生きているかと思う場合多かりしこと少なくとも血を分けた親兄弟の情としては...
柳田国男 「山の人生」
...血を分けたじつの兄さんが...
山本周五郎 「季節のない街」
...おたねには血を分けた姪(めい)だから...
山本周五郎 「季節のない街」
...血を分けた者とは違うんですから……それにまるで情がうつらないじゃありませんか...
山本周五郎 「めおと蝶」
...俺にとっちゃあ血を分けたたッた一人の兄さんだものな……...
吉川英治 「新・水滸伝」
...お綱さんは虎さんの血を分けた娘じゃないのだそうだ……それだけにねえ」低い声でささやいていると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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