...同時にまた僕自身の顔色も見る見る血の気を失ったのを感じた...
芥川龍之介 「死後」
...カンヌから来たという美しい処女シャーロット・コルデーは血の気の失せた唇から「私は自分の仕事を仕遂(しと)げてしまった...
有島武郎 「星座」
...そしてかすかな血の気をその疲れたような頬に現わした...
有島武郎 「星座」
...顔に血の気(け)が失せほとんど白蝋(はくろう)のごとき色になった...
伊藤左千夫 「春の潮」
...血の気の多い観客さえ...
海野十三 「空襲葬送曲」
...血の気も良く水々しかった...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...血の気を失った文世高の顔...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...テラテラした頭に血の気の美しい顔...
徳田秋声 「新世帯」
...血の気の引いた顔に硬ばった皺を寄せ...
豊島与志雄 「椿の花の赤」
...私共若い者たちは血の気が多うございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...頬からサッと血の気の褪(ひ)くのが感ぜられます...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...素晴らしい体躯は血の気を失っていなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...拳(こぶし)が白くなり血の気がない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...血の気も失せてかけ込(こ)んで...
宮沢賢治 「オツベルと象」
...けれどもこの言葉が終るか終らぬかに変った若林博士の表情の物凄さ……只さえ青い顔が見る間に血の気(け)を喪(うしな)って白堊(はくあ)のように光りを失った額のまん中に青筋が二本モリモリと這い出した...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...ほとんど血の気のない彼方の白い顔も...
吉川英治 「私本太平記」
...弟のその語気から血の気を呼び出されて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...血の気もその頬に潮(さ)して来て...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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