...保吉(やすきち)は未(いま)だに食物(しょくもつ)の色彩――脯(からすみ)だの焼海苔(やきのり)だの酢蠣(すがき)だの辣薑(らっきょう)だのの色彩を愛している...
芥川龍之介 「少年」
...そのあいねの濱の蠣(かき)の貝殼に足をお蹈みなさいますな...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...兩側に立並んだ蠣殼と小石とを屋根に乘せた軒の低い家と...
竹久夢二 「砂がき」
...牡蠣船の綺麗な女が立つてゐた...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...秀夫はその柳の枝をちらと見た後でまた眼を牡蠣船のほうへやった...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...秀夫はその前を通って使者屋橋の袂(たもと)にその入口を向けた牡蠣船の前へ往ったが...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...彼はそのまま牡蠣船へ往った...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...牡蠣は腐ってるし...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...昭和九年二月著者我が心また新しく泣かんとす冬日暮れぬ思ひ起せや岩に牡蠣漂泊者の歌日は斷崖の上に登り憂ひは陸橋の下を低く歩めり...
萩原朔太郎 「氷島」
...大使館から歸り途に牡蠣を買つて歸られ...
濱田耕作 「異國さかな雜談」
...……蠣店で受けとった七人のほうには問題はない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...今この広告を見て実際を探りし人の話を聞くに蠣殻(かきがら)町辺に事務員を求めるといふ広告があつたので...
正岡子規 「病牀六尺」
...カビヤ)の料理にて生蠣はレモンの汁(つゆ)を湛(たた)え...
村井弦斎 「食道楽」
...その時一旦牡蠣を掬(すく)い上(あげ)て汁の中へバターと塩と胡椒と牛乳を加えて米利堅粉を溶てその汁を濃くした処へ前の牡蠣を入れてまた五分間煮立てるとそれでモー出来るよ」客「なるほどね...
村井弦斎 「食道楽」
...石田巳之介蠣崎(かきざき)君などいかが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蠣崎波響(かきざきはきやう)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...三右衛門の妻子のいる蠣殻町(かきがらちょう)の中邸(なかやしき)へ使が走って行く...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...すなわち蠣(かき)の殻(から)はもう使っていないので...
柳田国男 「母の手毬歌」
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