...三七(さんしち)二十一日(にじふいちにち)にして化(くわ)して足卷(あしまき)と名(な)づける蟷螂(かまきり)の腹(はら)の寄生蟲(きせいちう)となるといつて塾生(じゆくせい)は罵(のゝし)つた...
泉鏡花 「怪談女の輪」
...機織、土蜘蛛、軍人のやうに尻に剣を持つてゐるきりぎりす、長い口鬚を生やしたやきもち焼の蟋蟀、気取り屋の蟷螂、剽軽者の屁つ放り虫、おけら、蚯蚓、――といつたやうな、お伽の国の王様や小姓達の気忙はしさうな、また悠長な生活がそこにあります...
薄田泣菫 「草の親しみ」
...華香氏は蟷螂(かまきり)のやうにいろんな事に憤慨するのが好きだつたから...
薄田泣菫 「茶話」
...蟷螂(とうろう)...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「促織」
...若い蟷螂が頭にとまつた...
種田山頭火 「行乞記」
...失敬して庭へ蟷螂(かまきり)を探しに出た...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...蟷螂でもなかなか健気(けなげ)なもので...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...これだけ参ると眼識のある蟷螂なら必ず逃げ出す...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この時蟷螂君は必ず羽根を広げたまま仆(たお)れる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あわれな蟷螂(とうろう)(かまきり)の斧(おの)じゃないか...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...蟷螂の斧とも喩へられぬではないか……だが...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...「あの蟷螂の斧」「あの嘆きの寄り合ひ」――あの芸術至上感と...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...稲穂の上を渡りあるく蟷螂(かまきり)の類...
柳田国男 「海上の道」
...かまきり(蟷螂)をオガミトウロウなどといった例が幾つもある...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...蟷螂(とうろう)の竜車に向う斧(おの)...
山本周五郎 「百足ちがい」
...吾から蟷螂(とうろう)の斧をふるッて...
吉川英治 「剣難女難」
...蟷螂(かまきり)ひとつ枯草へ辷(すべ)り落ちた音すらカサリと耳につく...
吉川英治 「新書太閤記」
...蟷螂(かまきり)みたいに...
吉川英治 「野槌の百」
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