...何がなしに蟲の好く吉野だつたので...
石川啄木 「鳥影」
...ヌリノミが自分の飼つている三色に變る蟲を皇后樣に獻りました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...私は風景をスケツチしたり昆蟲の採集をしたりして...
太宰治 「思ひ出」
...蟲が好かないのだつた...
太宰治 「猿面冠者」
...恐かったんじゃありませんわ」「どうだかねえ」「ひどいわ! あたしをそんな弱蟲だと思(おぼ)し召して?」「じゃあ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それを田に差して置くと蟲がつかぬといふ云ひつたへがあつて...
田畑修一郎 「盆踊り」
...わが父のしゝむらに食ひ入りし耳もなく目もなき蟲(さなだむし)のわが身よ...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...そして蟲の聲を待つ宵は三日四日と空しく過ぎて行く...
永井荷風 「蟲の聲」
...蟲(むし)の聲(こゑ)も地(ち)に沁(し)み入(い)らうとして居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...腹の蟲が納まらない樣子でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親の私は腹の蟲が納まらない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...放蕩の蟲は玉蟲そつと來て心の底で泣く蟲夜としなればすずろにもリキユールグラスの端(へり)を這ふ蟲放蕩の蟲はいとほしや放蕩の蟲は玉蟲青いこころでひんやりと色街の薄らあかりに鳴く蟲三味線の撥(ばち)にきて光る蟲放蕩の蟲はせんなや...
萩原朔太郎 「放蕩の蟲」
...蟲類のきらひだつたあたしといふ子供は聲をあげて...
長谷川時雨 「桑摘み」
...これならば何を入れておいても蟲がつかないから...
長谷川時雨 「北京の生活」
...暗い燈火に河からは羽蟲や蛾が澤山飛びこんで來た...
林芙美子 「旅人」
...ね』『解(わか)らないなァ』と芋蟲(いもむし)が云(い)ひました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...極端なる弱蟲卑怯者佞人惡人の二派に分ける慣習があるので...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...蟲ケラみたいに、生きているから生きているだけです...
三好十郎 「肌の匂い」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??