...お螻(けら)の兄さん...
泉鏡花 「薄紅梅」
...後になつてそれは蚯蚓の坑道に紛れ込んだ碌でなしの螻蛄(けら)のいたづらだといふことを教へられて...
薄田泣菫 「独楽園」
...虫螻蛄(むしけら)と侮られつゝ生を享(う)く六月十六日 大崎会...
高浜虚子 「五百五十句」
...夜は螻子居の家庭をうらやみつゝ寝てしまつた...
種田山頭火 「旅日記」
...高等学校の郊汀さんを訪ふ、初対面であるが、どちらもノンベイなので、新天地へ出かけて飲みまはる、中国新聞社で黙壺君に落ち合ひ、三人元気よく江波の山陽茶屋(とでもいはうか)まで押しだして、うまい料理を食べた、そして、それから、……それから、そして、……地極(マヽ)々々!六月一日 晴、螻子居...
種田山頭火 「旅日記」
...螻子君と共に一日一夜たのしく暮らした...
種田山頭火 「旅日記」
...油断をした蟻(あり)や螻(けら)が泡(あわ)を喰(く)って逃げる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...B――そんな考え方は虫螻の考え方なのだ...
豊島与志雄 「病室の幻影」
...ころ/\に螻蛄ははやす...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...千丈の堤も螻蟻(ろうぎ)の一穴よりついえ...
日野強 「新疆所感」
...蟻(あり)とも螻(けら)とも糞中(ふんちゅう)の蛆(うじ)とも云いようのない人非人...
二葉亭四迷 「浮雲」
...内蔵に「螻蓑」とあるのみである...
柳宗悦 「蓑のこと」
...短い硬い羽を有つ螻(けら)の姿に似た所から来たのであろう...
柳宗悦 「蓑のこと」
...虫螻(むしけら)と等しき下賤の者の生命(いのち)を以て...
夢野久作 「白くれない」
...虫螻(むしけら)と思うているのじゃ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...虫螻(むしけら)のごとく...
吉川英治 「親鸞」
...虫螻と云ったのは...
吉川英治 「山浦清麿」
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若山牧水 「小さな鶯」
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