...唯凡人たる半面と凡人たらざる半面との融合する一点を指摘した...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...俺の記憶の中に在るものは要するに究竟の意味に於いて他人と融合するを得ざる孤獨の苦しさのみであつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...彼の心は一茎の草花にも洽(あま)ねき恵みと美との自然の大慈悲心に融合するに至り...
石川啄木 「閑天地」
...互に相理解し相融合するには余りに距離があり過ぎたのが原因であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...童話と人形とは必然にピッタリと融合する...
竹内勝太郎 「人形芝居に関するノオト」
...私の主観に於ては融合する...
種田山頭火 「其中日記」
...自己と自然とが融合する...
種田山頭火 「其中日記」
...更に進んでは自と他の上に融合する深い心理を……...
田山録弥 「自からを信ぜよ」
...両者が融合する安らかな境地は...
豊島与志雄 「古木」
...知性と感性とが融合するところの焦点がある...
豊島与志雄 「作家的思想」
...知性と行動との融合する童話の世界が希望されるのである...
豊島与志雄 「新時代の「童話」」
...いわば自我の物に融合する根本的契機の心理学的演繹である...
中井正一 「物理的集団的性格」
...いわば自我が物に融合する根本的契機の心理学的演繹である...
中井正一 「レンズとフィルム」
...敵と融合する事もできず...
夏目漱石 「坑夫」
...差し当って火傷面が融合するような危険はないが...
久生十蘭 「キャラコさん」
...できるだけその両者の調和し融合するようなものを選択し...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...だが超我(ちょうが)――一切の我が融合するその超我がないとどうして云えよう...
柳宗悦 「工藝の道」
...これまで江戸から来た者が結局ここの人たちと融合することができず...
山本周五郎 「いさましい話」
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