...しかも沖縄人で断髪した者の嚆矢と言わなければならぬ...
伊波普猷 「私の子供時分」
...蓋(けだ)し二十年来の仏蘭西新詩を以て嚆矢(こうし)とす...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...邦人にして独逸(ドイツ)語を以て独逸人の前で演説したのは余を以て嚆矢(こうし)とすというような論鋒(ろんぽう)で...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...殊に此書は欧羅巴刊行の書籍中漢字を組入れた嚆矢としてビブリオファイルに頗る珍重される稀覯書である...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...中村屋の店葬はこの人をもって嚆矢(こうし)とします...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...又「提燈行列」の嚆矢でもあつた...
相馬御風 「校歌「都の西北」と私」
...是れ實に我邦の史家が卑彌呼の記事に對して下せる批評の嚆矢といふことを得べし...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...それはかの通俗小説の作家として今では最(も)う忘れられようとしているPaul(ポオル)de(ド)Kock(コック)を以て嚆矢(こうし)と見做(みな)さなければならぬ...
永井荷風 「夏の町」
...草木の風に靡(なび)く様を戦々兢々と真面目(まじめ)に形容したのは是公が嚆矢(はじめ)なので...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...朱絃舎浜子を嚆矢(こうし)とする...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...実に本邦講談落語速記の嚆矢(こうし)ではあるとされている...
正岡容 「我が圓朝研究」
...そういうことをしたのはこの人をもって嚆矢とする...
三上義夫 「芸術と数学及び科学」
...日本の切手に女の働き姿が現れた恐らく嚆(コウ)矢ではないでしょうか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...先生実為嚆矢」と註し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...新聞物上演の嚆矢(こうし)であろう...
山本笑月 「明治世相百話」
...律法の庭に医師の進言の採用せられし嚆矢(こうし)なりと聞けり...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...天下に汝(うぬ)をもって嚆矢(こうし)とする...
吉川英治 「親鸞」
...彼を以て嚆矢とする...
和辻哲郎 「鎖国」
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