...殊に此書は欧羅巴刊行の書籍中漢字を組入れた嚆矢としてビブリオファイルに頗る珍重される稀覯書である...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...それでキリスト教の演説会で演説者が腰を掛けて話をするのはたぶんこの講師が嚆矢(こうし)であるかも知れない(満場大笑)...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...又「提燈行列」の嚆矢でもあつた...
相馬御風 「校歌「都の西北」と私」
...この土地始まって以来我々をもって嚆矢(こうし)とするということであり...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...眞に町人の要求から興つた漢學は是を以て嚆矢とする...
内藤湖南 「大阪の町人と學問」
...經典題説が解題の嚆矢となりしより...
内藤湖南 「敬首和尚の典籍概見」
...それはかの通俗小説の作家として今では最(も)う忘れられようとしているPaul(ポオル)de(ド)Kock(コック)を以て嚆矢(こうし)と見做(みな)さなければならぬ...
永井荷風 「夏の町」
...如何となれば巴里風のカッフェーが東京市中に開かれたのは実に松山画伯の AU PRINTEMPS を以て嚆矢(こうし)となすが故である...
永井荷風 「申訳」
...草木の風に靡(なび)く様を戦々兢々と真面目(まじめ)に形容したのは是公が嚆矢(はじめ)なので...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...これを嚆矢とする...
三上義夫 「数学史の研究に就きて」
...そしてこれが口語体の弔辞の嚆矢でもあつた...
水野葉舟 「言文一致」
...先生実為嚆矢」と註し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...月々の出版物のために漉かれたのは之が嚆矢ではなかつたらうか...
柳宗悦 「和紙十年」
...新聞物上演の嚆矢(こうし)であろう...
山本笑月 「明治世相百話」
...実に父を以て嚆矢とする所なり...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...天下に汝(うぬ)をもって嚆矢(こうし)とする...
吉川英治 「親鸞」
...禅林では愚堂を以て嚆矢(こうし)とするといわれている...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...彼を以て嚆矢とする...
和辻哲郎 「鎖国」
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