...彼の作品は、それだけの設計があればこそ、燦然として光を放つが、設計しないと、まったく筆が執れないという、よく言えば良心的、悪く言えば、融通のきかない、頑固でぶきっちょな性格を彼はもっているわけだ...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...さういふことにかけては融通無碍(むげ)の誉れを持つてゐた...
薄田泣菫 「春の賦」
...友人某氏が手許に遊んでいる二千円を一割の利子で融通してくれた...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...そういう融通がきかなくなって...
寺田寅彦 「天災と国防」
...おゆうから少(すこし)ばかり融通をしてもらうために...
徳田秋声 「あらくれ」
...行きたい!」融の亡妻の親類であるだけに...
徳田秋聲 「歯痛」
...乃至農業金融資本家の手の中ではないかと考える...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...金融資本の利益であることは...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...ボートのフォームなどは、あの八人のスライディングの近代機械のような、艇の構造に、八人の肉体が、融け込んで、しかも、八人が同時に感じる調和、ハーモニー、「いき」があったこころもちが、わかってこないと「型」がわかったとはいえないのである...
中井正一 「美学入門」
...問題は如何(いか)にしてこの両者を融合させるかという点にある...
中谷宇吉郎 「比較科学論」
...物体の運動(落下・波・風・天体)や物質の変化(気化・液化・凝固・融解)のように...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...それにシティの不名誉金融の話も知っている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...向こう六ヶ月間は土地を抵当に一銭も融資されないし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...感情の融和期間を持ちたいと考えたからであって...
山本周五郎 「青べか物語」
...孔融(こうゆう)...
吉川英治 「三国志」
...かたわらに在った孔融(こうゆう)が...
吉川英治 「三国志」
...大きい融け合った響きの海の内に流し込む...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
...しかしこの廚子のなかの阿弥陀三尊の像やその背後の光屏などにおいては推古式の感じと西域式の感じとがきわめて巧妙に融合させられている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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