...私は未亡人の膝元にちらついていた新蝶々の娘さんを思い出してその人かと思ったのであったがそれは違っていた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...蝶々のように美しい...
太宰治 「火の鳥」
...・すずしく風が蜂も蝶々も通りぬける・かたすみでうれてはおちるなつめです・身のまはりいつからともなく枯れそめし草ねむれなかつた朝月があるざくろの花月夜干してあるものの白うゆらいで三月十七日寝た...
種田山頭火 「其中日記」
...蝶々(ちょうちょう)が二羽寄りつ離れつ舞い上がる...
夏目漱石 「草枕」
...赤い幅のあるリボンを蝶々(ちょうちょう)のように頭の上にくっつけて...
夏目漱石 「門」
...ほかに「蝶々(ちょうちょう)」と呼ばれる二十一番目の練習曲...
野村胡堂 「楽聖物語」
...長い紐(ひも)を蝶々のように背中で結んで...
林芙美子 「新版 放浪記」
...二日間も部屋に匂つた白薔薇がハラ/\と蝶々のやうに舗道にあふれて散つた...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...別段私は痛痒も感ずる筈もなく獲り逃した蝶々の方が遥かに悩ましい夢であつた...
牧野信一 「るい」
...何の酔興で「蝶々ツパ」などを追ひかけるのか? とか...
牧野信一 「るい」
...虫媒花(ちゅうばいか)であるこの花に来る蝶々(ちょうちょう)が...
牧野富太郎 「植物知識」
...山陽の「双蝶々」のスリルに魅かれて...
正岡容 「寄席行燈」
...蝶々さん「白い星!アメリカの旗のしるしよあら!錨をおろしているわするとドーン...
三浦環 「お蝶夫人」
...一日中蝶々夫人が日傘をさしてステージを歩かぬことはない...
三浦環 「お蝶夫人」
...あなたは実に素晴らしいまでに蝶々さんの気持ちを完全にエーフェリチェで表わし...
三浦環 「お蝶夫人」
...見たところ少し唐突に思へる蝶々に結つた髪はよいが...
三好十郎 「妻恋行」
...金や銀や五色の糸で縫い込まれた奇妙な形の花や蝶々が...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...お前さんみたいな變なことはしないよ」すると蝶々のはうも顏を赤らめまして...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索