...飛(とん)だ蝶々(てふ/\)...
泉鏡太郎 「一席話」
...いつも蝶々ばかり追いまわしていた...
伊波普猷 「私の子供時分」
...蝶々の飛ぶのを不思議そうに眺める...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...はや余りに淡(あは)い!――さるにても田舎のお嬢さんは何処(どこ)に去(い)つたかその紫の押花(おしばな)はもうにじまないのか草の上には陽は照らぬのか昇天の幻想だにもはやないのか?僕は何を云つてゐるのか如何(いか)なる錯乱に掠(かす)められてゐるのか蝶々はどつちへとんでいつたか今は春でなくて...
中原中也 「在りし日の歌」
...恋を知らない街上の笑ひ者なる爺やんは赤ちやけた麦藁帽をアミダにかぶりハツハツハツ「夢魔」てえことがあるものかその日蝶々の落ちるのを夕の風がみてゐました思ひのほかでありました恋だけは――恋だけは...
中原中也 「想像力の悲歌」
...赤い幅のあるリボンを蝶々(ちょうちょう)のように頭の上にくっつけて...
夏目漱石 「門」
...まるで蝶々が狂ふやうに...
林芙美子 「或る女」
...家ぢゆうあけつぱなしなので白い蝶々がお婆さんの鼻さきにまで飛んで来た...
林芙美子 「絵本」
...小さい白い蝶々が群れて...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...菜の花の上を蝶々が飛んでゐた...
原民喜 「童話」
...花の上を飛び回(まわ)っている蝶々は...
牧野富太郎 「植物知識」
...すなわち蝶々はその長い嘴(くちばし)を花中へ差し込み...
牧野富太郎 「植物知識」
...マダム三浦独特の蝶々さんをつくり出して下さい...
三浦環 「お蝶夫人」
...最も理想的な蝶々さんです」と褒めて下さいました...
三浦環 「お蝶夫人」
...その時戸外からピンカートンの「蝶々(バタフライ)さん」と呼ぶ声がして領事とピンカートンが駆け込んできました...
三浦環 「お蝶夫人」
...一七 蝶々さんの愛情をうたう名人ポンチが私を激賞スペインのサンセバスチャンは当時のスペインの王様の生れた故郷なのでございます...
三浦環 「お蝶夫人」
...赤くなって舞いあがる灰の蝶々(ちょうちょう)へひとみを吊り上げました...
吉川英治 「江戸三国志」
...それから片方は蝶々と背の高いアベツク達...
吉川英治 「折々の記」
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