...蝮(まむし)や蠍(さそり)に刺されゝば...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...叔父さん? 蝮の毒を呑むなんてそんな大胆な人があるのですか? まあ! 私なんかはとてもそんな勇敢な事は出来ませんわ』とクレエルが云ひ出しました...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...次に蝮の水齒別の命も天の下治らしめしき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...「馬鹿な蝮だよ...
薄田泣菫 「茶話」
...蝮が出ると、こわいんですもの」「大きさは、どれくらいですか?」「うずらの卵くらいで、真白なんです」「それじゃ、ただの蛇の卵ですわ...
太宰治 「斜陽」
...「蝮かと思ったら...
太宰治 「斜陽」
...花(はな)の顏(かほ)に潛(ひそ)む蝮(まむし)の心(こゝろ)! あんな奇麗(きれい)な洞穴(ほらあな)にも毒龍(どくりう)は棲(すま)ふものか?面(かほ)は天使(てんし)...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...蝮蛇(まむし)や青蛇(あおへび)よりももっと有害な口をきく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その女はもと八幡前の蝮屋にゐたと云ふ事で...
永井荷風 「来訪者」
...蝮(まむし)をいましめながら山路を藤ノ尾の本部へ帰る...
永井隆 「長崎の鐘」
...なめくじは蛇の属であるところの蝮を穴に追い込む道具で...
中里介山 「大菩薩峠」
...蝮酒(まむしざけ)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...やはり同じやうに寢ころびながら讀んでゐたモオリアックの「蝮のとぐろ」の幾つかの情景が...
堀辰雄 「夏の手紙」
...爾来(じらい)永久この国の土に触れば蝮が即死する...
南方熊楠 「十二支考」
...『紀伊続風土記』に、ほとんど同様の事を記し、全身蝮のごとく、噛まば甚だ毒あり、牟婁郡山中稀に産す、『嶺南雑記』に、〈瓊州冬瓜蛇あり、大きさ柱のごとくして長(たけ)ただ二尺余、その行くや跳び躍る、逢々として声あり、人を螫(さ)し立ちどころに死す〉とあると同物だろうという...
南方熊楠 「十二支考」
...明治十八年、予神田錦町で鈴木万次郎氏の舅(しゅうと)の家に下宿し、ややもすれば学校へ行かずに酒を飲み為す事なき余り、庭上に多き癩蝦蟆(いぼがえる)に礫(こいし)を飛ばして打ち殺すごとに、他の癩蝦蟆肩を聳(そび)やかし、憤然今死んだ奴の方へ躍り来た勇気のほど感じ入ったが、それをもまた打ち殺し、次に来るをも打ち殺し、かくて四、五疋殺したので蛙も続かず、こっちも飽きが出て何しに躍り来たか見定めなんだが、上述の蝮を殺した実験もあり、また昔無人島などで鳥獣を殺すとその侶(とも)の鳥獣が怕(おそ)れ竄(かく)れず、ただ怪しんで跡より跡より出で来て殺された例も多く読んだから攷(かんが)うると、いかなる心理作用よりかは知らぬが、同類殺さるを知りながら、その死処に近づく性(たち)の動物が少なからぬようで、蚯蚓などの下等なものは姑(しばら)く措(お)き、蝮、栗鼠ごときやや優等のもの多かった山中には、一疋殺せば数十も集まり来る事ありしを右のごとく大層に言い伝えたのかと想う...
南方熊楠 「十二支考」
...蝮(まむし)のように...
吉川英治 「神州天馬侠」
...蝮(まむし)のように...
吉川英治 「宮本武蔵」
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