...まるで月蝕(げっしょく)か何かのように...
芥川龍之介 「邪宗門」
...ほとんど皆既蝕と云うのであった...
泉鏡花 「婦系図」
...天宮に蝕の変あって...
泉鏡花 「婦系図」
...文展の〈月蝕の宵〉を描いた時には...
上村松園 「三味線の胴」
...現に魔の淵の洞穴だってそうだが、地中の石灰岩の層を、雨水が浸蝕して、とんでもない地下の通路が出来て、この井戸の底は、その地下道への入口になっているんじゃないかしら」「その自然の迷路を、宝の隠し場所に利用したという訳ですね...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...被害民の人命が日一日と蝕まれてゆくことである...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...虫の口から何か特殊な液体でもだして鉛を化学的に侵蝕するのかと思ったが...
寺田寅彦 「鉛をかじる虫」
...目に見えぬ侵蝕(しんしょく)の力が...
徳田秋声 「黴」
...遂に消蝕せざるなり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...而して出来上り候原版を腐蝕せしむる薬品としては...
中里介山 「大菩薩峠」
...蝕ばんでぼろぼろになつた板廊下だの...
堀辰雄 「「文藝林泉」讀後」
...その両側の谷壁を浸蝕して行くのであります...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...蝕(むしば)めりといえどもビスケットが...
柳田国男 「雪国の春」
...自分で自分を蝕(むしば)んでしまふ人間もある...
吉川英治 「折々の記」
...みんな白蟻が蝕(く)ったように腐っていた...
吉川英治 「銀河まつり」
...黄賊の大軍に攻蝕(こうしょく)せらるること久しく...
吉川英治 「三国志」
...前月十五日の夜が月蝕であったので...
吉川英治 「随筆 新平家」
...国を蝕(く)う世の悪風へ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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