...蝕まれた肺のなかに...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...生命は生命を蝕ふ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...侵蝕は確かに、最も並々ならぬ山の輪郭を残している(図550)...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...日蝕は日の煩いとて...
泉鏡花 「婦系図」
...腐蝕性の灰で洗はれ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...塩分で黒く腐蝕していた...
梅崎春生 「幻化」
...わたしは大地と交通しないでいられようか? そしてわたし自身もある程度まで木の葉であり腐蝕土ではなかろうか?われわれを健康に明朗に満ち足りてたもつ丸薬(がんやく)は何であろうか? わたしの...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...何年何月何日に日蝕があると云ふ風に今日の自然科學では正確なる...
橘樸 「支那を識るの途」
...緑平老に一句なるほど信濃の月が出てゐる月蝕旅の月夜のだんだん虧げゆくを伊那町にてこの水あの水の天龍となる水音権兵衛峠へながれがここでおちあふ音の山ざくら鳥居峠このみちいくねんの大栃芽吹く木曾の宿おちつけないふとんおもたく寝る帰居しみじみしづかな机の塵朝の土をもくもくもたげてもぐらもち大旱涸れて涸れきつて石ころごろごろ雨乞燃ゆる火の...
種田山頭火 「草木塔」
...他の利害の問題のために蝕(おか)されて変って来そうに思われたのである...
寺田寅彦 「ある日の経験」
...田中館(たなかだて)先生が電流による水道鉄管の腐蝕(ふしょく)に関する研究をされた時...
寺田寅彦 「池」
...灰色に腐蝕(ふしょく)して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...すなわち浸蝕を促進させるような場合も決して稀ではないと存じます...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...此所には蠧蝕(としよく)は無い...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...明らかに海蝕の成生物であり...
柳田國男 「地名の研究」
...孤独に蚕蝕されたのだ...
山本周五郎 「青べか日記」
...商人(あきんど)が納品する鰹節(かつおぶし)の蝕(むしく)いを調べたり...
吉川英治 「新書太閤記」
...根太も柱も腐蝕(くさ)っている屋敷である...
吉川英治 「宮本武蔵」
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