...園芸用(えんげいよう)の腐蝕土(ふしょくど)だよ...
芥川龍之介 「悠々荘」
...字が見えぬ程風雨に侵蝕されて...
石川啄木 「二筋の血」
......
上村松園 「画筆に生きる五十年」
...文展の〈月蝕の宵〉を描いた時には...
上村松園 「三味線の胴」
...屈折する陸の進出と、海の侵蝕...
谷譲次 「踊る地平線」
...――月夜の水を汲ましてもらふ・月かげひとりの米とぐ月の落ちる山の灯ちんがり・どかりと山の月おちた月おちた大空のしらみくる月おちて風ふく・月が落ちる山の鐘鳴りだした□月へあけはなつ・朝月がある雑草を摘む・朝月に誰やら拍手鳴らしてゐる九月十五日晴、時々曇る、満月、いはゆる芋名月、満洲国承認の日、朝五時月蝕、八幡祭礼、肌寒を感じる...
種田山頭火 「行乞記」
...樹幹はだんだんにこのために腐蝕されそうである...
寺田寅彦 「柿の種」
...台湾(たいわん)のある地方では鉄筋コンクリート造りの鉄筋がすっかり腐蝕(ふしょく)して始末に困っているという話である...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...一八九八年の初めにインドのプーナー(Poonah)で皆既日蝕(かいきにっしょく)が見られるというので思い立って十月末にコロンボ行の船に乗って出掛けた...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...実験室内で腐蝕を起(おこ)さすまでは大変な苦労であったが...
中谷宇吉郎 「「霜柱の研究」について」
...小さい黒点となって太陽の表面を蝕(しょく)しつつ通過する時と同じ事だ...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...ひどく腐蝕して居た欄干は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...此所には蠧蝕(としよく)は無い...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...現在の人類繁栄は実に暗々裡に彼らの安寧を侵蝕しているのである...
柳田国男 「雪国の春」
...鉄板の腐蝕した馬蹄型の穴が在った...
夢野久作 「オンチ」
...山波の襞も浸蝕されつつあるように痛んで来る...
横光利一 「夜の靴」
...もう烈しい腐蝕で靴をかける度びに破片がぼろぼろ崩れ落ちた...
横光利一 「旅愁」
...足の裏はセメントに蝕(むしば)まれ...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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