...ヲンナは古風な地図の上を毒毛をばら撒きながら蛾の様に翔ぶ...
李箱 「狂女の告白」
...蠅や蛾の汚れを防ぐために絵にはいつでも白布をかけることにしてあります...
上村松園 「画室談義」
...蛾の類などには樹の皮にまぎらわしい色彩...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...昼顔の花もとび散る籬(かき)を刈る一匹の火蛾(かが)に思ひを乱すまじ蚊遣火(かやりび)のなびけるひまに客主(あるじ)六月二十六日 鎌倉俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...一度は敵国の飛行機が夏の夕暮れにからすうりの花に集まる蛾(が)のように一時に飛んで来る日があるかもしれない...
寺田寅彦 「からすうりの花と蛾」
...蛾蟲のもがくすがたは遂に表現として不思議な魅力を泌じませる...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...蛾と母親夜はまだ永い...
室生犀星 「忘春詩集」
...女は蛾が彼女の足もとまで羽ばたきながら近か寄つたとき...
横光利一 「蛾はどこにでもゐる」
...千蛾のそばに移されます...
吉川英治 「江戸三国志」
...蛾次郎が、身にすぎた小判(こばん)を、ザラザラ持っていたのは、向田(むこうだ)ノ城の一室で、菊池半助(きくちはんすけ)からもらった金だった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...あとで起きあがった蛾次郎...
吉川英治 「神州天馬侠」
...二十日(か)あまりもこの蛾次郎(がじろう)の世話をやいて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...蛾次郎(がじろう)という少年がいる...
吉川英治 「神州天馬侠」
...蛾次郎(がじろう)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...蛾次郎は台の下で...
吉川英治 「神州天馬侠」
...蛾次郎はドギマギしながら...
吉川英治 「神州天馬侠」
...だれよりも同じ水独楽(みずごま)の持主(もちぬし)蛾次郎はよく知っているので...
吉川英治 「神州天馬侠」
...この卜斎より石見守さまがその細首(ほそくび)をつけてはおくまいぞ」すこしあとの文句(もんく)がすごいな――と蛾次郎は思ったが...
吉川英治 「神州天馬侠」
便利!手書き漢字入力検索