...一体日本出来の南蛮物には西洋出来の物にない...
芥川龍之介 「長崎小品」
...さうして常に科学者の如き明敏なる判断と野蛮人の如き卒直なる態度を以て...
石川啄木 「弓町より」
...風習の野蛮なると野蛮ならざるとは...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...むしろいつまでも野蛮国に甘んじよう...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...その最愛なる妻を蛮地に失いもせで...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...父様は六カ年も人も恐るる密林(アンゴラ)蛮土に送り...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...たいてい財力を握っている野蛮人に過ぎないような観がある...
辻潤 「ふもれすく」
...彼の力は畢竟肉食的な野蛮な力の上に立っている...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...この野蛮なチュートン人がいくら馬鹿だって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...言葉の最後の字が、次の言葉の頭になっとるところを、照覧あれ」「講釈は、それくらいで、ええ」「そんなら」角助は、天に顔をあげ、「日本の、乃木さんが、凱旋す、雀、目白(めしろ)、ロシヤ、野蛮国、クロポトキン、きん玉、マカローフ、褌(ふんどし)、しめた……」「ちょっと待った」と、女親分が、笑いながら、「角助どんは、しめようにも、褌がないのとちがうか...
火野葦平 「花と龍」
...また蛮族中、死刑囚の肉を生前に売却し、または行刑後公衆が勝手次第にその肉を分け取りすることを許すが如き習俗の行われているということも、しばしば聞くところである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...支那かアフリカの野蛮人のようなおもむきで...
牧野信一 「鬼涙村」
...もっと野蛮な彼らの同胞と同じ祖先から発し...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...また宣宗が菩薩蛮(ぼさつばん)の詞を愛するので...
森鴎外 「魚玄機」
...「――しまった――」とも知らず、味方の蛮兵は、諸方から焔硝(えんしょう)や油壺を投げて、ここを必死で火攻めにかけている...
吉川英治 「三国志」
...彼奴の首一つ取ったら南蛮国中で祭典(まつり)ができるぞ」と...
吉川英治 「三国志」
...南蛮鉄(なんばんてつ)でも射抜(いぬ)いてしまうってんで...
吉川英治 「神州天馬侠」
...南蛮渡来(なんばんとらい)の新鋭(しんえい)な武器(ぶき)もかえって便(べん)がわるい...
吉川英治 「神州天馬侠」
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