...そう思うと葉子は自分の心と肉体とがさながら蛆虫(うじむし)のようにきたなく見えた...
有島武郎 「或る女」
...明らかに或る種の蠅の蛆(うじ)と思われる虫の...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...もっとも十七世紀の時代に既(すで)にイタリヤのレーデイという動物学者は肉が腐っても蠅(はえ)を近よらせなければ蛆(うじ)が発生しないということを実験で示したのでしたが...
石原純 「ルイ・パストゥール」
...それは白い小さな蛆虫(うじむし)で...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...まさかに蛆虫ともいえず馬鹿野郎ともいえぬ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...あまり待ち遠だつたので左の耳のあたりにつかねた髮に插(さ)していた清らかな櫛の太い齒を一本闕(か)いて一本(ぽん)火(び)を燭(とぼ)して入つて御覽になると蛆(うじ)が湧(わ)いてごろごろと鳴つており...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...屍骸の膓(はらわた)にうごめいている蛆(うじ)の一匹々々をも分明に識別させたのであったが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...化膿(かのう)してそれに蛆(うじ)が繁殖(はんしょく)する...
寺田寅彦 「蛆の効用」
...然るに蛆が食うだけ食ってしまっておしまいにその食物が尽きるとそれらの蛆がみんな死んでしまわなければならない...
寺田寅彦 「マルコポロから」
...米穀に俵の虫あり糞尿に蛆あり獅子に身中の虫あり書に蠧(と)あり国に賊あり世に新聞記者あり芸界に楽屋鳶ありお客に油虫あり妓に毛虱あり皆除きがたし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...それはちょうど産みつけられた蛆(うじ)が大きくなるように...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...蛆の発生地となつてゐるといふことを聞いたのはもう大分以前のことであつたが...
原民喜 「廃墟から」
...どうしておればかり蛆虫のように滅びなければならないのだ? いったい今のおれのざまはなんだ? この有様で何の役に立つというのだ? どの面さげて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そこに蛆(うじ)が蠢(うごめ)き...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...この蛆虫(うじむし)を再び本(もと)の狗の形に戻してくれぬか...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...鳳凰(フェニックス)の死体から蛆虫(うじむし)が生れ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そうして先を争う蛆虫(うじむし)の大群のようにゾロゾロウジャウジャと入口の方向へ雪頽(なだ)れ初めた...
夢野久作 「二重心臓」
...蛆虫(うじむし)たち...
吉川英治 「三国志」
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