...蛆はこう云う僕の記憶に忽ちはっきり浮び出した...
芥川竜之介 「歯車」
...おれはいま土のしたで蛆蟲とあそんでゐる...
太宰治 「思ひ出」
......
陀田勘助 「断片」
...印度人なぞは蛆虫(うじむし)同然にしか心得ていない大使館では我々が束になって騒ぎ立てても何らの痛痒(つうよう)も感じないであろうが...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...虫の中でも人間に評判のよくないものの随一(ずいいち)は蛆(うじ)である...
寺田寅彦 「蛆の効用」
...するとまもなく玄関の天井から蛆(うじ)が降り出した...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...今は蠢(うご)めく蛆虫は...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...頭脳が蛆でも湧いてゐるやうに...
徳田秋聲 「歯痛」
...あんな奴は社会の蛆虫だと言ったらしい...
豊島与志雄 「自由人」
...手向かうものとてはもはやその一個の蛆虫(うじむし)のみである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...幸ひ寒さに向つて蛆(うじ)も湧かず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...年中蛆(うじ)を湧かせて居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蛆(うじ)の湧きさうな一人ぐらしですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蛆の発生地となつてゐるといふことを聞いたのはもう大分以前のことであつたが...
原民喜 「廃墟から」
...蟻(あり)とも螻(けら)とも糞中(ふんちゅう)の蛆(うじ)とも云いようのない人非人...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「やかましい!蛆(うじ)むしめら!」と...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...蛆が湧くという川柳は出来なかった筈であると思う...
宮本百合子 「現実に立って」
...「蛆虫(うじむし)めら」と不意の槍先に突っかけられて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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