...さうすればお前も、蛆に食はれた、塵になるばかりの屍の為に、霊魂を失ふやうな迷には陥らぬやうにならう...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...「己を蛆(うじ)が食ふ...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...残念ながら英国人に蛆虫(うじむし)同然の私たち印度人の分際ではどうすることもできなかったのです」とシャアは黒鉄(くろがね)のような腕を撫(ぶ)しながら無念そうに身を震わせた...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...このような「市井(しせい)の清潔係(せいけつがかり)」としての蛆の功労(こうろう)は古くから知られていた...
寺田寅彦 「蛆の効用」
...死骸をそのままにしておけば蛆(うじ)がわく...
寺田寅彦 「マルコポロから」
...「あっちへ行け!……この蛆(うじ)虫め...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あんな奴は社会の蛆虫だと言ったらしい...
豊島与志雄 「自由人」
...立花なンぞは蛆虫(うじむし)同様外夷に笑われ京都はしくじる金がなくなる...
中里介山 「大菩薩峠」
...土と共に生長した蛆同樣に憐れな百姓の生活である...
夏目漱石 「「土」に就て」
...……藤波だか蛆(うじ)波だか知らねえが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...米粒ほどの蠅の蛆をくわえて親の守宮の口もとへ差しつけると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...そこに蛆(うじ)が蠢(うごめ)き...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...蛆虫(うじむし)を宇治武者にいい做(な)したのだ(石崎文雅『郷談』)...
南方熊楠 「十二支考」
...又は隙間があれば蛆が落ちて来る...
森於菟 「屍体異変」
...鳳凰(フェニックス)の死体から蛆虫(うじむし)が生れ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...矢傷をこじらせた深股(ふかもも)の傷口には蛆(うじ)さえわいていた...
吉川英治 「私本太平記」
...蛆(うじ)の棲家(すみか)の外だ――」と思って...
吉川英治 「親鸞」
...蛆(うじむし)みたいにふえるし...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
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