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石川啄木 「一握の砂」
...その毬に蚊が一疋止まつてゐるものと想像して御覧! 若し此蚊が毬の表面を這ひ廻らうとしたとすれば...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...「淡海の久多綿(くたわた)の蚊屋野(かやの)二に...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...そちらの蚊屋野(かやの)というところに...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...どつさり石油を流しこんで蚊の発生をふせぎにかゝりました...
鈴木三重吉 「パナマ運河を開いた話」
...今時(いまどき)の文学者と一緒に蚊取線香の匂ひを嬉しがる方の男だつた...
薄田泣菫 「茶話」
...草抜けばよるべなき蚊のさしにけり昭和六年六月十八日 丸之内倶楽部俳句会...
高浜虚子 「五百句」
...明るいうちから蚊帳に籠つて読書...
種田山頭火 「松山日記」
...主婦は準備して来た蚊帳(かや)を苫(とま)の角に引懸(ひきか)けて低く吊つて...
田山花袋 「朝」
...水色の蚊帳ばかりではない...
長谷川時雨 「紫式部」
...何とかしなくてはと思いながら、古い蚊帳の中に、樺太(からふと)の女や、金沢の女達と三人枕を並べているのが、私には何だか小店に曝(さら)された茄子(なす)のようで侘しかった...
林芙美子 「新版 放浪記」
...蚊帳(かや)に入りました...
火野葦平 「花と龍」
...つゝじ咲て石うつしたる嬉しさよ更衣八瀬(やせ)の里人ゆかしさよ顔白き子のうれしさよ枕蚊帳五月雨の大井越えたるかしこさよ夏川を越す嬉しさよ手に草履小鳥来る音嬉しさよ板庇(いたびさし)鋸(のこぎり)の音貧しさよ夜半(よわ)の冬の如きこれなり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...蚊よりも同志Tに語るべきことがあったはずだ...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...風にゆらめく蚊帳というものは大変抒情的よ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...主計が刀を取るのを見て蚊屋を出...
山本周五郎 「失蝶記」
...蚊やりの煙が、徒(いたず)らに眼に沁みて立ち迷う...
吉川英治 「新書太閤記」
...頭の蚊をたたきながら...
吉川英治 「松のや露八」
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