...白いスウエッターを着た山田さんの奥さんが虹を見上げているのを見ると...
石川欣一 「山を思う」
...黄金の虹が立つかと見えたのである...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...「虹口(ホンキュー)サイドではあんまりないんですがね...
高見順 「いやな感じ」
...釣瓶縄をすげかへる霽れるより風が出て遠く号外の鈴の音・裏山へしづかな陽が落ちてゆく・落ちる陽をまへにして虹の一すぢ三月十六日ぬくすぎたが...
種田山頭火 「其中日記」
...近眼の見ている虹です...
中里介山 「大菩薩峠」
...さは思わず」と語り終って盃(さかずき)に盛る苦き酒を一息に飲み干して虹(にじ)の如き気を吹く...
夏目漱石 「薤露行」
...春の新潮(あらしほ)に乘つてくる魚鱗(うろくづ)のやうな生々(いき/\)した少女(をとめ)は、その日の目覺めに、光りを透(すか)して見たコツプの水を底までのんで、息を一ぱいに、噴水の霧のやうな、五彩の虹を、四邊にフツと吹いたらう――(「令女界」昭和十一年四月一日)昨今長く病らつてゐる人が、庭へ出られるころには、櫻花も咲かうかと思つてゐると、この冷氣だ...
長谷川時雨 「春」
...虹(にじ)の如き気を吐くのだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...虹猫は小さな袋をもつて...
宮原晃一郎 「虹猫の大女退治」
...山崎の小父さんも昨日は珍しく虹ヶ浜へ一緒にいらして愉快そうでした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あの虹ヶ浜の波を体に浴びたひとの感覚があります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...七色の虹の常なき姿が...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...忽虹(にじ)一道(いちどう)ありて...
森鴎外 「みちの記」
...かくて虹汀は心静かに座定を出で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...朝日に輝いた剣銃の波頭は空中に虹を撒いた...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...彼の大戟(おおほこ)が呼ぶ血風の虹をいよいよ壮絶にするばかりだった...
吉川英治 「三国志」
...ひゅッと虹光(にじびかり)をえがいて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...峰には虹いろの朝雲がうごきかけ...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索