...虫のいい動物なんだろう...
芥川龍之介 「河童」
...せめて百円くらゐは、助力してもらへるだらうと、虫のいい、ひとりぎめをして、それでもつて、ささやかでも、厳粛な結婚式を挙げ、あとの、世帯を持つに当つての費用は、私の仕事でかせいで、しようと思つてゐた...
太宰治 「富嶽百景」
...暫く他事の煩いなく専心勉強が出来て而も安価に滞在出来る所はあるまいかと虫のいいことを兄に相談すると...
豊島与志雄 「田園の幻」
...私は虫のいいことまで考えました...
豊島与志雄 「二等車に乗る男」
...そんな虫のいい商売が続くものではなかろうが...
中里介山 「大菩薩峠」
...こういう虫のいい計画をたてたのには...
中谷宇吉郎 「アラスカの氷河」
...虫のいい人間のすることですよ」「だが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――そんな虫のいい...
原民喜 「壊滅の序曲」
...何という虫のいい注文だろう! 文章は須らく...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...虫のいい約束をして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...虫のいい事も願つて居た...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...「虫のいい交渉だ...
吉川英治 「三国志」
...虫のいい料簡だった...
吉川英治 「私本太平記」
...彼の虫のいい隠棲(いんせい)のねがいなどは...
吉川英治 「私本太平記」
...なお虫のいいお願いだが」「なんですか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...虫のいい依頼をした刑部省の獄司ですら...
吉川英治 「平の将門」
...虫のいいことをいうな」と周馬がからかうように...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...虫のいいお願いですけれど...
吉川英治 「旗岡巡査」
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