...若いくせに虚脱したような印象で...
梅崎春生 「黄色い日日」
...虚脱したような安定感が...
梅崎春生 「日の果て」
...この恐ろしい言葉を虚脱した様な...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...という虚脱した気持ちさえある...
戸坂潤 「近衛内閣の常識性」
...虚脱したような笑いでした...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...毎日空想してゐた子供のやうな數々の思ひからすつと虚脱したやうな空白な心になつてゐた...
林芙美子 「雨」
...虚脱したやうな顔つきであつた...
原民喜 「雲雀病院」
...この打撃はどんなにひどいものだったか夫婦は虚脱したように椅子の中へめりこんでしまった...
久生十蘭 「黒い手帳」
...虚脱したようになって身動きする気にもならない...
久生十蘭 「肌色の月」
...虚脱したような気持で...
火野葦平 「花と龍」
...君はどうするの?須永 どうすると言いますと?私 その――これからさ?須永 これからと言いますと? 別に僕あ――(虚脱したように弱々しい眼で...
三好十郎 「冒した者」
...既に腐敗したり衰弱したり虚脱したり...
三好十郎 「恐怖の季節」
...その村子を虚脱したような目で眺(なが)めている佐山とが相対している姿がある...
三好十郎 「胎内」
...なにか虚脱したような無感覺な氣持であおむけに寢ながら...
三好十郎 「肌の匂い」
...虚脱したようにシートの背にもたれた...
山川方夫 「その一年」
...暫く虚脱したような状態にいた靱負は...
山本周五郎 「日本婦道記」
...骨と皮ばかりなひとりの翁(おきな)が虚脱したような眼でぼやッと坐っている...
吉川英治 「私本太平記」
...虚脱した人のような淋しい影から...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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